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ミュージカルCATS ジェリクル・ギャラリー観劇レポ [劇団四季]

2006年3月18日(土) 五反田キャッツシアター 17:30開演

東京公演開始以来、4度目のCATS。
今回は、CATS上演の歴史でも初めて設置された「ジェリクル・ギャラリー(JG)」で観劇です。
ジェリクル・ギャラリーって、どんなお席なのでしょうか。ちょっと確認~~。

そう、通常の正面からのお席とは違って、バックステージからの観劇となります。
平成中村座で言うところの「桜席」ですね。
これまではいつも正面の席からの観劇でしたから、観るもの、感じるものが
全て新鮮で、刺激的なカンゲキでした!

***

私のお席は「JG L列 5番」。舞台下手のバックステージです。
開演前に席に座ってみると、劇場全体がぐるりと見回せます。
また、すぐ横に猫(役の役者さん)が出入りする出入り口もあり、
とても間近で「CATS」の空気を感じることができます。

CATSではプロローグで舞台が回って登場し、その舞台正面前方の席は
「回転席」で、開演前は他の客席からは見えないところにあるんですね。
その、開演前の回転席もしっかりと見えます。

回転席の場合、自分の席まで移動するとき、何と本舞台を使うんです!(開演前だけ)
いいなあ、これが回転席の特権かぁ…。私もいつか回ってみせる!!

逆に、「ここのお席、これだけの人に見えてるのね…」と思い、ちょっと緊張(笑)。

*****

いつもとは違った感じで観劇した「ミュージカルCATS」。
全体を通じて感じた事は、「JGは、『観る席』ではなく『見守る席』」なのだと言うこと。
「CATSファン」としての視線、そして「CATS」としての視点、
2つの視点を満喫することができました。

まずは「CATSファン」としての視点から。
非常に計算しつくされた舞台であることを強く実感しました。
どの舞台もそうだと思いますが、特にCATSは大がかりな舞台構造と装置、
派手な演出要素、そこに役者の激しい移動と動きが加わるため、
いかにアクシデントなく舞台を進行させていくか、そこが鍵となります。

今回、JGからじっくりとその全ての要素を観察でき(まだ足りない…>笑)
舞台から客席通路へ続くスロープや昇天のシーンの演出、そして猫の動き。
実は全て、精密に練り上げられた計算の上に成立しているのだと、
あらためて気づかされました。

ステージ奥で踊る猫たちの様子も観察でき、第1部クライマックス「ジェリクルボウル」の
カッサンドラとタンブルブルータスのデュエットは、実はプロのバレリーナ級のテクニックが
必要なのね、としみじみ実感。

そして、あらためて気づいたのが、「役者の姿」。
CATSを観劇された経験のある方はお分かりだと思いますが、
ステージから客席へ放出されるパワー、エネルギーにはとにかく圧倒されるんですよね。

私がCATSレポでは、「役者さん」という言葉を使わずに「猫さん」と表現しているように、
「CATS」はその世界にいかに惹き込まれ、入り込んでいくかが作品を楽しむ要素と
なりますが、その一因を大きく担うのが、この「猫さん」たちによって放出される
パワーとエネルギーです。

今回は、バックステージからステージを見つめます。
すると入ってくるのは、猫たち、いえ、猫を演じる「役者さん」達の背中。

その背中を観ていると、前面へ「CATS」パワーを押し出すために、
役者さんたちがいかに全力を尽くしているのか、伝わってきました。
彼らが全身全霊で「猫」として舞台に立ち、パワーを放出するからこそ、
私たちは違和感なく、「CATS」の世界に浸る事ができるのですね。

正面の客席からは見えないところにもいる猫の様子も見ることが出来ます。

メインの猫がセンターを張っている時でも、ステージの片隅では
それぞれの猫たちがそれぞれのドラマを繰り広げている事が全体を通じて見えてきます。

ガス=グロウルタイガーの場面で、ラム・タム・タガーとボンバルリーナ、
そしてランパスキャットの3匹の間で思いがけず繰り広げられていた「大人のドラマ」に、
思わず興奮して鼻血が出そうになっていたのは、私です(爆笑)。

そして、もう1つの醍醐味、「CATS」としての視点。
ステージの中に組み込まれるように設置してあるJG席。
正面の席からでは体験実感できない「猫の視点」を感じる事ができ、
CATSマニア(笑)としてはもう、感動的な体験でした。

CATSのステージには、客席、そして通路へと伸びるスロープが4本あります。
そのスロープを使って猫たちは劇場中を自由自在に動き回る事ができます。
今回、私のお席は、ちょうど上手の一番端っこに設置されているスロープから見て、
舞台を突っ切ってちょうど対角線上(下手)にありました。
その通路は、グリザベラが去っていったり、オールドデュトロノミーが登場する時に使用される通路。

すると、正面のお席ではほとんど見ることの出来ないグリザベラの後ろ姿、
そしてオ-ルドデュトロノミーがゆっくりと入ってくる姿を、真正面から見ることが出来ました。

オールドデュトロノミーが、通路をゆっくりと歩いてくる姿を見ていて、ふと気が付くと、
ステージ上にいる全ての猫が、まさに同じ方向を向いていたのです。

自分も、猫たちと同じようにグリザベラを見送り、オールドデュトロノミーを迎えている…。
これは、CATSファンにとってはすごく感動的な瞬間でした。
今でも、真っ白な光の中をゆったりとした足どりで歩いてくるオールドデュトロノミーの残像が
まぶたの裏に焼き付いています。

観客の皆さんの反応も、つぶさに見て取れます。
ラム・タム・タガーにステージに引っ張り上げられて驚きながらも
楽しそうにステージに上るお客さんの表情とか、バストファージョーンズの投げる
薔薇の花が席と通路の間に落ちてしまって、ちょっと戸惑う2人のお客さんとか(笑)。
そういう反応を楽しめてしまうところも、「CATSの視線」ですよね。

***

さて、とろりんのウハウハ☆ポイントがもう1つ。
それは…オス猫配役陣!!!これは、近年希に見る超スーパー配役陣!!

■マンカストラップ(リーダー猫)  / 福井晶一・・・・・・ミュージカル『アイーダ』 ラダメス
■ラム・タム・タガー(つっぱり猫) / 阿久津陽一郎・・・・・・同上 ラダメス 日本初演キャスト
■スキンブルシャンクス(鉄道猫) / 李 涛・・・・・・『ライオンキング』 シンバ
■ガス(舞台猫)=グロウルタイガー(海賊猫) / キム スンラ・・・・・・『美女と野獣』 ビースト
■タンブルブルータス / 岩崎晋也 ・・・・・・とろりんさん激しくイチ押し☆(リストの趣旨が違う)

なんと、劇団四季のミュージカルで主役を勤める俳優が4人そろい踏み!
文字通り、船頭多すぎて舟、山に上っちゃった勢いのキャスティングです(笑)。

もちろん、女性陣もさりげなくすごかったんですけどね。
『ライオンキング』でナラを演じる飛田万里さん(ディミータ)とか、
『マンマ・ミーア!』で主役ドナを演じた早水小夜子さん(グリザベラ)とか。

でも、今回特筆すべきはやはりオス猫陣!!
特に福井&阿久津によるラダメスコンビの競演は、『アイーダ』福岡公演開幕前の
この時期だからこそ実現した、超ドリームミラクル的キャスティングですよ!!

福井は前回の大阪公演でマンカストラップを通して勤めていたので、
安定感は抜群です。リーダー猫としての責任感、自負心が自信としてオーラに
現れていて、相変わらずウハウハ☆(笑)。

今回がタガー初役、そしておそらくCATS初出演の阿久津。
いやぁ、相変わらずデカイです。そしてワイルドです(笑)。
歌唱力は言うまでもありませんが、ダンスが荒削りで、そこがまたワイルドさ倍増(笑)。

そして、実は東京公演開幕からとろりんの心をわしづかみ続けていたのが、
タンブルブルータスの岩崎晋也さん。

岩崎さんは、東京公演開幕からタンブルブルータスを通して勤めていらっしゃいます。
今回の東京CATS俳優陣の中では、おそらく最長続投なのではないでしょうか…?

タンブルブルータスはオス猫の中ではとても無口で、同じような毛並みを持つ
メス猫、カッサンドラといつも行動を共にしています。(双子、という説もあります)
舞台での動きを見ていると、特にアピールが強いわけではないのですが、
とてもミステリアスで、何だか惹かれてしまいます。

カーテンコールなどでもあまりサービス精神を振りまかないのですが、
半面、毛繕いをするカッサンドラをさりげなく手伝ってあげたりしていて、
その物静かさと優しさに、とろりんさんメロメロです(爆笑)。
お身体に気をつけて、千秋楽まで続投してください!!(またもや突如ファンレター化)

***

カーテンコールでは、クールビューティーなシャム猫、タントミールに握手してもらいました!!
その上、マンカストラップとラム・タム・タガーには手を振ってもらいました!!
しかも目線付き♪うっほほーい☆(←と、とろりんさん、落ち着いて…)

同行した知人も、「あれは確かに、とろりんに向かって手を振っていた」
と証言してくれましたし、にょほほほ☆幸せ…☆
こちらもしっかり手を振り返しましたよ~♪
まあ、手を振ってみたら振り返してくれたので、調子に乗ってまた手を振った、
と言うのが正しいのかもしれませんが(笑)。

*****

いやいやいや☆
今回は純粋に楽しむ、というだけでなく、様々な発見をしつつ、
新たな「CATSワールド」へ足を踏み入れたなー、という感じです。
興味がある方は、ぜひご覧になってみてください。
(初見の方は、まずは正面から観劇なさってくださいね)

今日のお星さま・・・★★★★★ (CATSはいつでも満天です>笑)

☆今日の戦利品☆

定番となった資生堂パーラーとのコラボ商品。

・チーズケーキ(いつ食べても美味しい♪)
・キューブショコラ(ミルク、ホワイト、紅茶)


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キアラ

こんにちは^^はじめまして、キアラと申します。
キャッツ良いですよね!私も好きです。
でも一番好きなミュージカルはライオンキングですv

思ったのですがキャッツのシラバブ役の方はだいたいどれくらいなんですか?
by キアラ (2008-01-20 06:45) 

キアラ

すみません、文章が変でした;;
どれくらいの年齢なのかなと思いました^^
by キアラ (2008-01-20 07:53) 

★とろりん★

キアラさま、
はじめまして!2年近く前の記事を見つけて遊びに来て頂けるなんて、ありがとうございます!

シラバブ役の方、とても可愛らしいですよね~。おそらく、音大や研究所を卒業して間もない方かな?と思っているのですが…。個人的には、退団された中村友里子さんのシラバブが好きでした。

時々、四季レポも書いておりますので、また足をお運びくださいね。お待ちしております。
by ★とろりん★ (2008-01-21 18:42) 

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