映画 「プロデューサーズ」 [映画]
2006年3月20日(月) 有楽町よみうりホール 18:30 開映
2006年4月8日公開
監督: スーザン・ストローマン
撮影: ジョン・ベイリー チャールズ・ミンスキー
出演: ネイサン・レイン マシュー・ブロデリック ユマ・サーマン
ウィル・フェレル ロジャー・バート ゲイリー・ビーチ
アンドレア・マーティン デブラ・モンク ほか
昨年から今年にかけて、日本でも大ヒットしたブロードウェイ・ミュージカル
「プロデューサーズ」が、今度は映画となって日本に上陸!!
知人の紹介で試写会にお誘いをいただき、いそいそと出かけました。
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『プロデューサーズ』は、1968年に制作された映画を
2001年にブロードウェイミュージカルとしてリニューアル。
その年のトニー賞で12部門を制覇する快挙を果たし、
「世界で一番チケットがとれにくいミュージカル」とも言われています。
今回の映画化では、ブロードウェイ版の演出・振付を務めた
スーザン・ストローマンがそのまま監督。ブロードウェイの主演コンビ、
ネイサン・レインとマシュー・ブロデリックを含め、ブロードウェイのオリジナルキャストが
4人も出演し、ブロードウェイの香りをそのまま伝えてくれるような最高の配役陣です。
【物語】
1959年のニューヨーク。落ちぶれた大物演劇プロデューサー、
マックス(レイン)の事務所に会計士のレオ(ブロデリック)が訪れます。
帳簿を調べていたレオが、ショウがこけたほうがお金が儲かるという
摩訶不思議な事実に気づいたことで、マックスのやる気爆発。
プロデューサーになるのが小さい頃からの夢であったレオを巻き込み、
大金をせしめようと、初日=楽日を目指す、史上最低のミュージカル作りが始まります。
スウェーデン出身のセクシーなウーラ(サーマン)やゲイの演出家&振付家を
巻き込んで、いよいよ史上最低のミュージカルが開幕します…!!
【カンゲキレポ】
まだ公開前ですので、極力ネタバレにならぬように神経をすり減らしながら(笑)、
私なりのカンゲキのツボをお伝えします。
ネイサン・レインの「芸、」マシュー・ブロデリックの「技」、ユマ・サーマンの「艶」、
そして全ての登場人物にあふれる「サービス精神」。
全ての要素が絶妙に融合し、炸裂した最高のショー、それが映画「プロデューサーズ」です!
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ブロードウェイの舞台で主演コンビを勤める2人の俳優が
そのまま映画版でも主演を組むという、ミュージカル映画では
大変珍しい試みが実現し、結果としてそれが大成功をおさめています。
もともと2人とも映画をフィールドにしながら舞台でも活躍されている方達なので、
舞台と映画では異なる、エネルギー配分の違いをしっかりと心得ている感じです。
ですから本当の舞台のように大げさにはならず、かと言って小さくまとまることもない、
非常にバランスの良い演技を見せてくれます。
特にショー(歌を歌う)場面の臨場感と迫力は、近年公開された
ミュージカル映画の中では群を抜いており、映画の中でミュージカルの手法が
最大限に活かされた、極めて完成度の高い作品だと思います。
本当に、歌っている本人がスクリーンを破って舞台に飛び出してくるのでは、と
思うほどの圧倒的な迫力で、1曲終わるたびに拍手してしまいそうになるくらいです。
***
どの人物も最高なのですが、ここでは特に、とろりんさのハートをわしづかみにした
レオ役のマシューブロデリック氏について、熱く語りたいと思います。(ネタバレ注意報発令)
彼は、この映画で最高の仕事をしてくれています。(ひいき目)
色んな意味で、「仕事が出来る男」!!
この作品中における自分の役の性質をきちんと把握しています。
ネイサンとの場面では、常に一歩引いていて、彼が演じやすいように
振付上の段取りをさらりとかわし、ネイサンの芸を際だたせています。
また、ウーラ演じるユマ・サーマンとの場面では、積極的なウーラにどんどん
引っ張られているように見せながら、実はさりげなくサーマンの動きをリードして、
ロマンチックでユーモラスなデュエットダンスを見せてくれます。
それでいて自分がメインとなる” I want to be a Producer ” では
幼い頃からの夢であり、憧れであるショーの世界を自在に表現し、存在感も充分!!
場面ごとの切り替えがとても巧い俳優さんだと思います。
こういう、「自分の仕事」をしっかりきっちりこなす男性に弱いとろりんさんでした…(笑)。
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もちろん、ネイサンやユマは勿論、登場人物全てが愛おしい存在です。
皆さん、お楽しみに!!
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ここまで読んで下さった方に、1つだけナイショ話。
この映画、エンド・クレジットが終わるまで、ぜーーーーっったいに
席を立ってはいけません!これ、厳禁です!!
エンド・クレジットを見ずに映画館を出てしまわれたら、
アナタはこの映画のエッセンスの1/3を見逃したことになりますよ!!
*
と、いうわけで、マシュー・ブロデリックについてはかなり
ネタバレな感じのレポとなってしまいましたが(苦笑)、
心の底から「また見たいぞーーーーーっっ!!」と思えた素敵な作品。
ミュージカル好きにはたまらない作品だと思います。
この春は、劇場だけでなく映画館にも通いそうな予感…(危険)。
公開は約2週間後。
それまではコチラのサイトと本でお楽しみ下さい☆
↓
公式サイト
http://www.sonypictures.jp/movies/theproducers/site/
↓ちょっとネタバレ(笑)
わが闘争 上―完訳 角川文庫 白 224-1
わが闘争 下―完訳 角川文庫 白 224-2
試写会ごらんになったんですね~。ウラヤマシイ・・・。雑誌『ミュージカル』3月号でも、何人かの評論家さんが大絶賛だったので、絶対観ようと思ってました。おっしゃるとおり、ミュージカル好きにはたまらない作品のようですね!!ネタバレ危険地帯はほどほどに(笑)、押さえどころはちゃんと読ませていただきました。ほんと楽しみ~(^_^
by ゆうき (2006-03-23 20:41)
おお〜、よいですね。見に行きたい!
日本でも、V6のイノッチと長野君が、舞台でやってましたね。
本物の舞台に近い配役と演出だと、期待が高まります。
by ラブ (2006-03-24 08:35)
★ゆうきさま、コメントありがとうございます☆
ホントにホントに、ミュージカル好きは見逃してはならない一作です!
映画の公式サイトでは試写会の応募を定期的にしているようなので、
ぜひトライしてみてください!私も早速応募しました(笑)。
★ラブさま、nice!とコメントをありがとうございます☆
昨年はブロードウェイのカンパニーと、イノッチ&長野君の
日本キャストバージョンが立て続けに上演されたんですよね。
その時は特に気にも留めていなかったのですが…
今にして思うと、「何で行かなかったのーーー!!」と
浅はかな自分にハンカチを噛みしめております(笑)。
by ★とろりん★ (2006-03-24 09:36)
TBありがとうございました。
画面を観ていて何度も拍手しちゃいそうになりました。
ナチやドイツをあれだけおちょくっても許されるのは
メル・ブルックスがユダヤ人だからでしょうか?彼は
勇気がありますね。
あるワーグナーのオペラで、あまりにドイツ人の神経
を逆撫でするような演出だったので驚いていたら、演
出家がユダヤ系だからといっていたことがありましたっけ。
by (2006-04-13 01:29)
ハンナさま、こんにちは!
こちらこそ、トラックバックありがとうございます。
ブラックではあるけれど、それだけでは終わらない
楽しさと明るさに満ちた映画ですよね。
最初、ナチをおちょくるシーンが出てきたときは
「ここ、笑っても…良いの?」と戸惑ったのですが、
途中から割り切って、拍手喝采していました(笑)。
by ★とろりん★ (2006-04-13 10:47)