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彩吹真央 20周年記念コンサート ―80seasons― [講座・現代演劇]

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2013年4月20日(土) Bunkamuraオーチャードホール 18:30開演

【出演】

彩吹真央

遠藤瑠美子、福田えり

井上芳雄(スペシャルゲスト)

【スタッフ】

演出・振付/港ゆりか
音楽監督/宮崎誠

* * *

2010年に宝塚を退団し、現在はミュージカル女優として活躍している彩吹真央の舞台生活20周年記念コンサートを聴いてきました。

2150席のオーチャードホールは、3階席までファンで埋め尽くされ、ほぼ満席という大盛況ぶり。ロビーには彩吹のオフィシャルファンクラブ有志から贈られた、薔薇の生花で造られた美しくてゴージャスなオブジェが飾られていました。

4月28日にはサンケイホールブリーゼで大阪公演がありますので、セットリストとコンサートの様子については「続きを読む」からお入りください。一部、紹介が聞きとれなかった曲については「・・・こ、これかな?」とドキドキしながら書いてあります。ご存知の方がいらっしゃったら、教えてくださると幸いです。



【セットリスト】

01.Let me
02.Sing Sing Sing


03.変わらぬ思い (『ブラックジャック 危険な賭け』)
04.愛と死の輪舞 (『エリザベート』)

05.月の燈影(ほかげ) (『月の燈影』)
06.NAKED CITY (『NAKED CITY』)
07.My Dream (『シルバー・ローズ・クロニクル』)

08.足跡のない道 (『RIO DE BRAVO!!』)
09.終曲 (『Carnevale 睡夢』)

10.サンセット大通り (『サンセット大通り』)

11.シラユキ (AQUA5)
12.You are my precious (AQUA5)

13.Love Letter (ディナーショー『Love Letter』)

* * * * *

14.ザ・ローズ (『DRAMATICA/ROMANTIVA Ⅴ』)

15.Zip (『Pal Joey』)
16.新しいドレス (『COCO』)

17.シカゴ・イリノイ (『ビクター・ビクトリア』)
18.私の出番は (『モンティ・パイソンのスパマロット』)

19.この子の神様 (『道化の瞳』)
20.ガール・ミーツ・ボーイ (『サンセット大通り』)
21.彼こそ奇跡 (『シラノ』)
22.Yo soy Maria (『ロコへのバラード』)

23.Where in the World (『ファントム』)/井上芳雄
24.愛していればわかり合える (『モーツァルト!』)/彩吹&井上

25.風の中のメロディー

【アンコール】

26.with... (作詞:彩吹真央)


* * * * *


コンサートは、ノリノリな「Let me」と「Sing Sing Sing」からスタート。

初っ端からシンガー・彩吹真央の、抜群の歌唱力が十二分に発揮される曲で、すでにノックアウト。ユミコ(彩吹)さん、「音と遊ぶ」のが本当に上手。

衣装は、目の覚めるような鮮やかな赤のパンツスーツ。腰の部分はフリルが幾重に重ねられたぺプラム調で、細身のパンツは彩吹のスタイルの良さが際立ちます。

第1部は宝塚の舞台から思い出の曲をメインに構成。これがまた、私の涙腺ゾーンに直球どストライクで入ってくる選曲で、胸がいっぱいになりました。

特に『月の燈影』は、やっぱり号泣なしには聴けず・・・。

観客に向かって背中を向けた彩吹が、イントロに合わせてスッと振り返った時・・・。

幸蔵が、幸蔵がそこに立っていました。

もう、「幸ちゃん・・・!!」となってしまって、嗚咽が漏れないようにハンカチで口元を必死に押さえていました。

拙ブログでも何度も語っているので割愛しますが(苦笑)、彩吹も言っていた通り、毎年、夏が来るたびに思い出す、宝物のような舞台です。


彩吹の退団公演となった『Carnevale 睡夢(カルネヴァーレ すいむ)』の「終曲」。3年前、この歌を東京宝塚劇場で聴いた時は、とても「笑顔でまた会おう」とは思えなかったけれど・・・。


今、このオーチャードホールで、彩吹の笑顔に、笑顔でまた会えました。それだけで、何とも言えない気持ちで胸がいっぱいになりました。


「サンセット大通り」は、宝塚では上演したことのない演目。なぜここで歌われたかと言うと・・・。

この曲は、彩吹も出演していたミュージカル『サンセット大通り』で、ジョー役の田代万里生くんが歌っていたナンバー。すでに宝塚を卒業していた彩吹は、この舞台で主演していた、同じく宝塚OGの安蘭けいと、袖から田代のパフォーマンスを見ながら、「あれ、すごくカッコイイよね~、歌いたいね~」と、毎日のように言っていたそうです。想像するだけで可愛らしい2人だな~☆

そして、これは男性(役)のナンバーなので、あえて第1部に入れて、男役として歌う事にしたのだとか。安蘭には、コンサート開演直前に「歌わせていただきます」とメールを送ったそうです(笑)。

その話をしながら、「あ!今気づきましたけど、むしろ田代くんに報告しなきゃいけないですよね!・・・事後報告しておきます!」と、お茶目なユミコさんでした☆

さて、男役として歌った「サンセット大通り」は・・・・・・

それはそれは、めっさカッコ良かったです!!

地声も張りでしっかり伸びるし、キザるのも素敵だし、ダイナミックでパンチのある歌唱。惚れ直したぜ、ユミコさん!!本人も、歌い終わった後に一言、「・・・・・・快感です☆」と大満足の様子でした(笑)。


そして、「Love Letter」。これは2009年に開催された同タイトルのディナーショーのために、彩吹自身が作詞を手掛けた曲。

「誰でもない君が いてくれるから 僕は羽ばたく・・・」という歌詞がすごくすごく好きで、今でも毎日のように聴いている曲です。彩吹の歌声にふさわしい、どこまで空を翔けていけるような伸びやかで爽やかな曲。

着うたフルでしか聴いたことのないこの曲を、本人の歌唱で生で聴くことが出来るとは夢にも思っていなかったので、心の底から感動しました。


* * *


第2部は、宝塚を卒業してから出演した舞台から思い出の曲を。2010年からほぼ出演順にナンバーを歌ってくれました。

衣装も、赤のパンツスーツからシックでゴージャスな黒のドレスへ。上半身はビスチェ風で、ボトムはチュールをちょっと盛り上げたように重ねてあって、彩吹にとても似合っています。

冒頭の「ザ・ローズ」はピアノの弾き語りで。「音楽学校で、ピアノの授業を受けながらも『バイエル』すら終えることができなかった」と本人は恐縮していましたが、透明感ある歌声と揺るぎなく真っ直ぐに伸びる高音に、心が癒されました。声質的にも合っているのでしょうね。


「この子の神様」をもう一度聴くことができるとは思っていなかったので、本当に嬉しかったです。昨年の春、久しぶりに彩吹の歌声を聴いた時の、身も心も震えるような感動を思い出しました。


「Yo soy Maria」ではドレスの裾部分がガバッと引きぬかれて、ミニのタイトスカート姿で。ユミコさん、相変わらず脚が綺麗やなぁ・・・とうっとりしつつ、情熱的な歌唱に惚れ惚れしました。彩吹の歌は、どんな歌でも「歌いこなす」というより「音と戯れている」という感じ。どんな音とでも軽やかに遊んでみせる彩吹真央、流石すぎます。


後半は、白いレースをふんだんにあしらったワンピースドレスで登場。素敵だったなぁ~☆

東京公演のゲストは、同じ事務所に所属している井上芳雄くん。2人のMCが、あまりに長くてちょっと内輪ネタに傾きがちだったので、眠くなってしまいました・・・(←その結果、終演がまさかの30分押し>笑)(←どうやら裏でも「長すぎる」と怒られたようです>笑)。しかし、デュエットはさすがの圧倒的歌唱力を誇る2人、ドラマチックにムードたっぷりに歌い上げてくれました。


ラストは、この日先行販売された20thアニバーサリーCD『with...』から「風の中のメロディー」。彩吹の優しくて穏やかな人柄がにじみ出てくるようなナンバーでした。


アンコールは、同じくアニバーサリーCDから、本人が作詞を手掛けたという「with...」。

「男役」として生きた、16年。そして、「女優」として新しい道を迷うことなくまっすぐに歩いている、今とこれから。

20年―繰り返された80の季節を共に歩み、見守ってきた人々へ、彩吹が伝えたい思いが、彼女自身の言葉でつづられ、そして彼女自身の歌声に乗せて、満員のオーチャードホールの空間へ翔き、溶けていく・・・。

劇場中が、幸福な空気に満たされていきました。

ユミコさん、素敵な時間をありがとう!!


入場時に、記念品をいただきました☆ 

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アニバーサリー石鹸☆

彩吹
「明日から洗面所に置いていただいて、朝目覚めたらまず、私の顔をご覧になって『おはよ』って言って使っていただけたら良いなと思います☆」

・・・・・・そ、そんな、もったいない!!すぐには使えませんっ!!


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