高千穂めぐり ~槵觸神社、高千穂峡、高千穂神楽~ [旅]
天岩戸神社をじっくり散策した後は、高千穂町内のあちこちを訪れました。
こちらは天孫降臨の地とされる「槵觸(くしふる)の峰」の中腹にある槵觸神社。
かつては峰そのものを御神体として信仰を集めていましたが、320年前にこの地に社殿が建立されました。
木造の拝殿の存在感が素晴らしく、また所々に施された彫刻も緻密で繊細で優美。時間があれば、もっとじっくり拝見したかったなぁ~。
このお社は年輪を重ねた巨大な杉の木立が取り囲んでおり、その包容力にも癒されます。写真右に写っている杉は、個人的にいちばん心惹かれた杉。同行者からタイムアップの声をかけられるまで、ずっとその幹に触れて見上げていました。
次に訪れたのは国の名勝、高千穂峡。
目にも鮮やかな紅葉!
もう夕闇が迫ってきていましたので、取り急ぎ、もっとも有名な「真名井の滝」へ。
聞きしに勝る美しさと清らかさ!
高千穂峡は大昔に阿蘇山の火山活動による溶岩の浸食や隆起によって形成されており、涼やかで優雅な水の流れとはまた違った、岩肌のダイナミックな造形も見どころです。
写真右に見える岩壁、下は垂直に削られた跡が見えるのに、上は波打つような隆起の跡が見えます。
ひとつの岩肌でこんなにも違った表情を見せられるなんて、神秘的…。
高千穂では、例年11月から翌年の2月にかけて、町内二十の集落で、三十三番ある神楽を一晩かけて舞い続けて奉納する「夜神楽」という神事があります。
その季節以外にも夜神楽の雰囲気を楽しめるのが、毎晩高千穂神社の境内で上演されている「高千穂神楽」。
こちらでは、三十三番ある神楽のうち、「手力雄(たぢからお)の舞」「鈿女(うずめ)の舞」「戸取(ととり)の舞」「御神躰(ごしんたい)の舞」のダイジェスト版を観ることができます。
(撮影は許可されています)
こちらは「国生みの舞」という別称もある「御神躰の舞」の一場面。イザナギとイザナミ、2人の神が稲穂からお酒を作って中睦まじく盃を酌み交わす様子から、夫婦円満を象徴しことほぐ舞です。
高千穂を訪れたのは半日ほどで、どこも駆け足の訪問でしたけれども、一度は行ってみたい、観てみたいと思っていたものをすべて自分の目で見て、感じることが出来ました。
神々の、そして日本人の心のふるさと、高千穂。いつかまた、ぜひ訪れたい場所のひとつになりました。