人生で、(たぶん)いちばん長い旅 ~札幌にたどりつくまで~ [旅]
きっかけは、ほんのささいな好奇心でした。
11月から始まった関ジャニ∞ライブツアー『JUKE BOX』。あまりの楽しさに、また観に行きたいなーと思っていたところ、チケットぴあの特設サイトから一般先行抽選に申し込めると知ったワタクシ。「まぁこれも経験のひとつ♪」と思って、ちょっとしたノリで抽選に申し込みました。
なので後日、「当選メール」なるものを受け取った時は軽く衝撃(笑)。「ど、どうしよう!」と思ったのは一瞬で、その日のうちに、ルンルンしながらチケットを引き取ってまいりました(笑)。
すでに14日午前中の飛行機は満席でしたので、13日夜のフライトを予約。思えばこれが、大冒険の始まりでした・・・。
ホテル探しは、結構時間をかけました。札幌ドームは地下鉄東豊線「福住」駅が最寄りですが、東豊線沿線のホテルはすでに満室の状態。そして、何かイベントがあると感づいた札幌市内のホテルが、14日の宿泊料をそれはまあ理不尽にも程がある値段に引き上げましてね(例/某ホテル:13日7500円、14日15000円。・・・倍増はないやろ!)。
それでもあきらめずに色々リサーチしたところ、どうやらオープンしたばかりのホテルは理不尽な値上げはしないらしい・・・という事に気づき、地下鉄南北線「中島公園」駅近くに今年オープンしたばかりのホテルに予約を取りました。ツインのシングルユース2泊で、13000円ちょっと。札幌ドームまでの足になる東豊線「豊水すすきの」駅までは徒歩10分で行ける距離ですし、すぐ近くにコンビニも食事処もあって、便利でした。
ジャニーズ系イベントに参戦するのも初めてなら、札幌に滞在するのも初めての経験。
そこで、北海道在住のお友達、でるふぃさまに短期間の札幌ステイでも楽しめるグルメやスポットを、札幌ドームでのコンサート参戦経験豊富なリカコさまにはドームコンの様子、当日の心構え(規制退場のことや場内の様子)等をご指南いただきました。お二方様、本当にありがとうございました!
* * *
さて、ついに出発の朝。
当初は仕事を終えてから夜のフライトで札幌へ向かう予定でしたが、運よく代休がとれたため、予定を変更して12:30羽田発の飛行機に変更することに。これが、かつてない未体験の始まりでした・・・。
離陸して東京湾をふと見降ろした時に、「あれ?」とは思ったんですよね。白波が逆立つようにできていて、タンカーが進むたびにその波が割れて、大きな波飛沫が甲板にバッシャーン!とかかっているのが見えて、「東京湾やのに、えらい波が荒いなぁ、それだけ風が強いってことか~」とその時は思っていたのですが・・・。
そして、機長さんからの挨拶がなかなかない。おかしいなぁ、いつもならドリンクサービスの後くらいにあるけどなぁ。そろそろ降下を始める時間じゃないかなぁ・・・と思っていたところ、始まったアナウンス。
「新千歳空港、急激な天候の変化により、大雪で滑走路が滑りやすい状態になっていると連絡がありました。また現在、新千歳空港上空で多数の飛行機が待機しているため、当機は青森県上空での待機を命じられました。これより1時間、旋回しながら待機し、天候の回復を待ちたいと思います」。
その後、再びアナウンス。
「現在、天候回復を待っている状況ではありますが、15時まで青森上空で待機し、天候回復が見込めない場合は羽田空港へ引き返すことにいたします。また、当機より1便前に出発しました○○便は、先ほど羽田空港への引き返すことを決定いたしました」。
もちろん、飛行機は雲の上を飛んでいるので、それほど揺れることもなく、青空が広がっています。このアナウンスを聞いた時は半信半疑でしたが、ふと空を見下ろして、ハッとしました。
なんだ、この雲・・・!
写真ではとてもお伝えできていないのがもどかしいところですが、とにかく雲の層とうねりがすさまじい。まるで巨大山脈が空に出現したかのようでした。分厚い雲が隙間もなく埋め尽くしていて、地上も見えない。まるで、まったく別の世界に隔離されてしまったかのよう。
「あ、これは無理やな。羽田に引き返すな」と直感した私は、お手洗いに立ったついで、キャビンアテンダント(CA)さんの待機スペースへ行き、さりげなく情報収集。引き返した場合、羽田着陸後の動きについて質問しました。こういうのは、決まってから動いたのでは遅いのでね。
CAさんによると、引き返した後の対応は空港グランドスタッフさんなので詳細は着陸しないと不明とのこと。しかし、たいていの場合は後続便に振り替えるか、キャンセル(払い戻し)の対応を行う、とのことでした。
席に戻ってから、いろいろ考えました。
15時過ぎに羽田への引き返しを決定した場合、羽田に着陸するのはだいたい16:30頃。そこから後続便振り替えの手続きをするとしたら、早くて17:30の便か18:30の便に乗れるはず。でもきっと、これらの便もかなり遅れるはず。すでに羽田―新千歳路線に遅延や欠航が出ていて混乱しているし、新千歳空港周辺の天候状況を考えると、おそらく札幌へ向かう交通手段のJRやバスも麻痺しているだろうから、空港で足止めされる可能性が高い。遅い時間のフライトは避けるべき。
そこで出した最終ラインが、「17:30の便か18:30の便に振替えしてもらえなければ、遠征は取り止める」ということ。
14日、ライブ開演時間までに間に合うフライトはすでに満席でしたし、このラインをクリアできなければスパッと諦めてお家に帰ろうと思いました。
そして15:10分頃、まずはチーフパーサーより、その後機長より、羽田空港へ引き返すことがアナウンスされました。もうその時にはすっかり気持ちが固まっていたので、とりあえず体力を温存するためにお昼寝していました(笑)。
16:20頃、羽田空港に着陸。工場群の中に沈んでいく夕陽が鮮やかで美しくて、目に染みました・・・。
とか言っている場合でなく、着陸後、グランドスタッフさんから簡単なアナウンス。「後続便の振替え対応は北ゲート○番カウンターで、払い戻しは南ゲート○番カウンターで行います」とのこと。
スポットから到着口に向かう途中、ひとりのビジネスマンの方が電話をされているのを耳にしました。「え?そっちはもうフツーに離着陸してるの?なんだよそれー・・・」。
どうやら、16:00頃に新千歳空港上空は天候が復活した模様です。ということは、これ以降の便は新千歳に着陸する可能性が高いということ。しかし同時に、遅延情報も続々アナウンスされており、搭乗ゲートも騒然とした雰囲気。
指定された出発ロビーのカウンターに走り、掲示板に表示される空席情報にやきもきしながら待つこと約1時間。周囲ではいろいろな方が電話をされていますが、こういう時、目は電光掲示板、耳はカウンターのバックに集中させます。
結果的に、17:30発の便の、最後の1席に乗り込むことができました。18:30発の便への振替え手続きをしようとした直前に、カウンターのバックで「17:30アピールしてください!」という声が聞こえたのです。出発時刻10分前でしたが、搭乗口まで走って何とか乗り込むことが出来ました。
* * *
再び乗った便は、1時間40分遅れで、20:00過ぎに新千歳空港に着陸。
ほっとしたのもつかの間、今度は札幌への交通機関、JR線が大混乱。大雪のためバスが全便運休し、JR千歳線も日中はほとんど運休していた模様。飛行機の離着陸再開と合わせて、JRも運転を再開した様子でした。
ホームに人があふれて入場規制がとられ、改札前は身動きとれないほどの人であふれています。ここはもう、ひたすら待つしかありません。一応、おおよその電車の出発時刻や遅れなど細かいアナウンスがあったので、とりあえず23時までは待ってみよう、たぶんそれまでには乗れるはず・・・と思い、じっと待ちました。
ちなみに、電車に乗れなかった場合は、機内で配られたガイド冊子に出ていた某タクシー会社の「定額送迎サービス」を依頼し、きっと周囲にいるであろうエイターさん達に声をかけて割り勘で札幌に向かおうと思っていました・・・。
最終的に、21時半過ぎに札幌行きのエアポート快速に乗り込むことが出来ました。もう立っているのもやっとでしたが、途中の駅から乗り込んできた女子大生とおぼしき若い女性3人のおしゃべりのテンポが良くて内容も楽しくて、気が紛れました。
22時10分、ようやく札幌駅に到着。自宅を出発してから12時間、フライト時間は8時間という長い旅でした。
食事はお昼前に伊勢丹羽田カフェで軽く済ませただけだったので、とにかくお腹がペコペコです。そこで、でるふぃさまのお嬢様からご推薦のあったJRタワーステラプレイス6階にある回転寿司「根室花まる」さんへ駆け込みました。23時閉店なので、ギリギリ助かったー!
こちらのお店、普段はすごい行列なのだそうですが(翌日、ライブ後に行った時は50分待ちでした)、この日は閉店間際ということで、すぐに案内されました。ラッキー☆
もう、とにかくウニが新鮮で、新鮮で!!美味しくて、美味しくて!!(←大事なことなので2回言いました)
こんなに美味しいウニをいただいたの、生まれて初めてです!!
ああ、この写真を見るだけでもう、これからすぐ食べに行きたい・・・。
タラバガニ。うわー!うわー!!(←言葉にならない)
炙りトロサーモン。・・・・・・。(←もはや言葉がない)
このままだったらひたすら疲れた一日になったことでしょうが、これらのお寿司の美味しさが素晴らしすぎて、あっという間に「しんどい1日」から「幸せな1日」として締めくくられることになりました。本当に、ありがとうございました!
心もお腹も満足した後、地下鉄南北線で「中島公園」駅へ。ホテルにチェックインして、部屋に入った瞬間、「・・・着いたぁ~・・・」と思わず声が漏れるほど、身体的には疲労が激しい日でした。
本当に色々大変でしたけれど、今では良い思い出だし、旅人として良い経験になったとも思います。
でも・・・2度は経験したくないな・・・というのが本音です(苦笑)。
All is well [旅]
無事に羽田空港に着陸しました。離陸前に雪雲が広がってきたので、一瞬不安がよぎりましたが、定刻通りのフライトでした
それにしても、初めてのライブ遠征が、まさかこんな事になるなんて…(^_^;。つくづく、自分の「嵐を呼ぶ女」っぷりに呆れるやら驚くやらです。一時は遠征を諦めることも覚悟しましたが、結果的には全てうまくいって、良かった…。
旅の最中に想定外の出来事が起きた時、自分の中で最終ラインを決めること。そのラインまでは、瀬戸際であろうと全力で最善を尽くすこと。それらの大切さをあらためて再認識した旅でもありました。
これまでの顛末をご存知の皆様は、私以上にハラハラされたことと思います。ご心配おかけしました。皆様が見守り、無事を祈ってくださったおかげで、大好きな関ジャニ∞(もとい、横山くん)に会いに行く事が出来ました。本当にありがとうございました。
さぁ、明日も旅が始まります。昨夜の幸せな記憶をエネルギーに変えて、今年最後(になるはず)の旅を楽しもうと思います。
北海道地方は、午後から明日にかけて、再び大荒れになる予報が出ています。これからお帰りになる方、外出なさる方はどうかお気をつけて。天気予報と交通機関の運行状況を定期的にチェックしつつ、時間に充分な余裕をもってお出かけくださいね。
札幌の夜、そして朝 [旅]
おはようございます。4時に起床し、6時札幌発の電車で新千歳空港に向かっています。
昨夜はライブの余韻に浸りつつ、札幌駅ステラプレイス6階にある回転寿司「花まる」にて、ささやかに打ち上げ。北海道在住のお友達が薦めてくれたお店です。実は札幌にたどり着いた夜にも伺ったのですが、ウニの新鮮さと美味しさに吃驚&感動して、2晩続けて足を運んでしまいました。
こちらは、朝食替わりにいただいたカヌレ・ド・ボルドー。
ホテル近くで見つけた洋菓子屋さん「モン・ジェリ」で購入しました。旅先でお気に入りの洋菓子屋さんに出会うと、なんだか思わぬ宝物を見つけたようで、ワクワクした気分になりますね。
夜明け前の闇と、音もなく降り続く雪の仄白さが溶け合う静けさの中、電車は粛々と進んでいます。
最高で、最強の1日。 ~関ジャニ∞ LIVE TOUR 「JUKE BOX」 札幌ドーム~ [KANJANI∞]
あー、楽しかった!!ヽ(≧▽≦)ノイェイ☆
12時間かけて札幌にたどり着いたかいがありました…。開演前から、ペンライトが次々に点灯してスタンド中に光の波が広がっていくのを見ていただけで、「あたし…よくここまで来たなぁ…(T∀T)」と、すでに涙目でした(笑)。
以下、ちょっとだけネタバレです(←主に横山くん)。
観覧車「nORIA(ノリア)」から、さっぽろテレビ塔 [旅]
中島公園 [旅]
立ちはだかる困難に 光れヒューマンストーリー [旅]
札幌に着きました!!
羽田空港に引き返した後、ギリギリで後続便に振り替えてもらい、一息つく間もなく再び離陸。到着予定時間を大幅にオーバーしながらも、なんとか20時過ぎに新千歳空港に着陸。ところが今度は札幌へ向かうJR線が大混乱で、駅構内もホームも入場規制で身動きとれず。ようやく21時半頃に電車へ乗り込み、22時過ぎに札幌に到着しました。
駅ビルで遅い夕ごはんを済ませて地下鉄に乗り、ホテルにチェックイン。ようやく落ち着いたところです。
朝10時に自宅を出てから、じつに12時間。飛行機に乗っていた時間は約8時間。いやぁ、長い長い旅路でした。長年の旅人人生で培われた勘と経験、そして脊髄反射並みの判断力が、ここぞとばかりに発揮された旅でもありました…。
皆様にもご心配をおかけしました。励ましの言葉、情報提供、心から感謝しております。本当にありがとうございました。
明日(←あ、もう今日ですね)も、札幌や新千歳空港周辺は大雪の予報が出ています。明朝の便でいらっしゃる方は、どうぞ気をつけてお越しください。
きっと明日は、晴れてほしい(切実) [旅]
新千歳空港暴風雪のため、羽田空港に引き返してまいりました…。そう、下の記事が予約投稿で更新された頃、私は北の大地ではなく、羽田へ引き返す飛行機の中にいたのでした…orz
1時間以上、青森県上空を旋回しながら天候の回復を待ちましたが、残念。
長いこと旅をしていますが、乗った飛行機が出発地に引き返すのは、初めての経験。今年は「嵐を呼ぶ女」らしいことがあまりなかった(…いや、ないこともなかったw)ので、良かったな~(*´∀`*)と思っていたら…最後の最後にいかんなく発揮し過ぎてしまった…orz
写真は、青森上空を旋回していた時の一枚。この雲の様子を見た時点で、「あ、これは無理やな」と直感(←長年の旅人の勘)。今までに見たことのないような雲の積み重なり方、うねり方でした。