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生誕100年 東山魁夷展 [展覧会]

「生誕100年 東山魁夷展」を見に、東京国立近代美術館へ行ってまいりました。 職場から歩いて行ける距離だったのに、びっくり。

CA390185.JPG

ゴールデンウィーク最終日ということもあって、館内はファミリーから若いカップル、お年寄りのグループまで、幅広い世代で大にぎわいでした。

 


日本を代表する画家、東山魁夷(1908-1999)の生誕100年記念展と言うことで、主たる代表作・傑作が一堂に会した今回の展覧会。

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「残照」 1947年 東京国立近代美術館蔵

見どころは「残照」と、唐招提寺の障壁画「濤声」(部分)「揚州薫風」。障壁画は唐招提寺より作品を持ち込んでの展示です。

他にももちろん、東山と言えば誰もが思い浮かべるであろう傑作「京洛四季 花明り」や「道」なども展示されています。


「花明り」 1968年 個人蔵

「花明り」と対極のような存在で描かれているのが、「冬華」でしょうか。

冬華.jpg
「冬華」 1964年 東京国立近代美術館蔵

「花明り」と「冬華」は、1本の芯を軸にして描かれた完成度の高い構図だと思うのですが、それとは対照的な構図を持つ作品、「宵桜」も印象的でした。

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「宵桜」 1982年 吉野石膏株式会社蔵

あえて芯を真ん中より少し横にずらし、V字形でバランスをとることによって画面に奥行きと深みが出ていて、桜の儚さと美しさ、影を映す松の力強さが対照的。桜と松の邂逅を見守る月光の柔らかさにも心惹かれます。

これまであまり見られることのなかった(?)外国の街並みを描いた作品なども展示され、模索から自身のスタイルの確立、それを成熟させていくまでの東山自身の過程がなめらかに理解できるような展示になっています。

5月18日まで開催中ですので、ぜひ足をお運びください♪


展覧会情報については、コチラへ。

東京国立近代美術館


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コメント 6

はなみずき

こんにちは。私もこの展覧会は行きたかったのですが、行きそびれております。
その代わり(?)、先月からPCの壁紙を、「緑響く」にしております(^o^)。
by はなみずき (2008-05-07 13:30) 

mami

とろりんさん、こんばんは。ご無沙汰しております。
東山魁夷さんの絵は、日本画なのに不思議に洋風な感じもし、でもやっぱり日本画ならではと言う空気も感じられ、素敵ですよね。
この展覧会もとても充実していて堪能しました。
TBさせていただきます。
by mami (2008-05-07 23:52) 

★とろりん★

はなみずきさま、
「緑響く」も展示されておりましたよ~。もちろん、ポストカードでも購入いたしました♪

18日まで開催中ですので、お芝居のついでにぜひお立ち寄りください。館内の空間がちょっと狭いと感じますので、朝一番に行かれることをお薦めします。
by ★とろりん★ (2008-05-08 08:34) 

★とろりん★

mamiさま、
お久しぶりです!TBとコメントありがとうございます!こちらこそ、ご無沙汰しておりましてすみません…。

mamiさまのおっしゃる通り、東山さんの絵はどこか洋風な雰囲気を合わせ持っていたり(外国の街並みを描いたものが、まったく違和感なく見られますものね)、かと思えばやはり日本画そのもの、という雰囲気をもっていたりして、見れば見るほど心惹かれます。


by ★とろりん★ (2008-05-08 08:37) 

ラブ

東山魁夷画伯、無駄をはぶいた、幻想的な作風です
よね。気持ちが、ピンと引き締まります。
by ラブ (2008-05-08 15:40) 

★とろりん★

ラブさま、
nice!とコメント、ありがとうございます☆
緊張感の中の優しさ、穏やかな空気の中にピンと張りつめた芯の強さを感じますよね。
見ているだけで心癒され、励まされる作品ばかりです。
by ★とろりん★ (2008-05-09 08:19) 

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