Love lives forever ~マイケル・ジャクソン 『THIS IS IT』 最終日~ [映画]
マイケル・ジャクソン『THIS IS IT』、公開最終日にも足を運びました。
ひとつの映画を何回も見るなんて、『始皇帝暗殺』(1998年)以来の事です。われながら、ここまではまってしまった自分に驚きです。
(ちなみに、『始皇帝暗殺』は7回鑑賞。長信侯役の王志文さんに惚れて通いました>笑)
最終日とも言うこともあり、私が通った郊外のシネコンも満席。すごい混雑でした。映画館スタッフの方が「これより上映いたします」と客席に声をかけると、拍手が起きました。
前回の反省を踏まえて、前夜にネットでチケットを予約しておいたので、いちばんスクリーンが見やすい後方列列センターブロックでの鑑賞。じっくりとマイケルの表情や仕草や音楽、共演者やスタッフも、じっくりと堪能してまいりました。
最後の鑑賞…ともなると、少し感傷的な思いも胸に去来します。
今回、何度も思ったのは、当然ではあるのですが、「この映画…マイケルが亡くなったからこそ見ることが出来たのだな」という、複雑な思いでした。
映画を観ていても思うのですが、マイケルは自分の音楽観・世界観を表現するための妥協を一切しません。スタッフに対しても、共演者に対しても、もちろん自分に対しても。多くのコンサートツアーを行ったマイケルですが、DVDとして残されているのは「ライブ・イン・ブカレスト」1枚のみだそうです。自分が心から納得できるものでないと発表したくなかったのでしょうね。
ひとつの映画を何回も見るなんて、『始皇帝暗殺』(1998年)以来の事です。われながら、ここまではまってしまった自分に驚きです。
(ちなみに、『始皇帝暗殺』は7回鑑賞。長信侯役の王志文さんに惚れて通いました>笑)
最終日とも言うこともあり、私が通った郊外のシネコンも満席。すごい混雑でした。映画館スタッフの方が「これより上映いたします」と客席に声をかけると、拍手が起きました。
前回の反省を踏まえて、前夜にネットでチケットを予約しておいたので、いちばんスクリーンが見やすい後方列列センターブロックでの鑑賞。じっくりとマイケルの表情や仕草や音楽、共演者やスタッフも、じっくりと堪能してまいりました。
最後の鑑賞…ともなると、少し感傷的な思いも胸に去来します。
今回、何度も思ったのは、当然ではあるのですが、「この映画…マイケルが亡くなったからこそ見ることが出来たのだな」という、複雑な思いでした。
映画を観ていても思うのですが、マイケルは自分の音楽観・世界観を表現するための妥協を一切しません。スタッフに対しても、共演者に対しても、もちろん自分に対しても。多くのコンサートツアーを行ったマイケルですが、DVDとして残されているのは「ライブ・イン・ブカレスト」1枚のみだそうです。自分が心から納得できるものでないと発表したくなかったのでしょうね。
「THIS IS IT」でも、マイケルはバックバンドやCG製作に一切の妥協を許しません。自分のイメージする音が出るまで、何度も何度も要求します。(それでも一方的な求め方にならず、常に彼らをリスペクトしながら接しているのを見ていると、本当に心の優しい、ピュアな人だったんだなぁ…と思います)
親子ほど年齢が離れているであろうバックダンサーとのダンスリハでも、その様子は伝わってきます。激しいダンスが続いて、バックダンサーが息を切らしているのに、マイケルは少しも呼吸の乱れを感じさせません。激しい動きが続いた後に、瞬時にピタリと動きを止めて静止するという、身体的にとてもキツイ振りも、マイケルは平然とこなします。
ふと思い出したのが、映画冒頭の、バックダンサーたちのインタビュー。高揚感にあふれながら、時には興奮状態で、時には涙ぐみながら語る彼らの胸に、マイケル・ジャクソンは大きな夢と憧れとして存在し続けているのだなと感じさせます。
リハであっても、昔のようには動けないと自覚していたとしても、マイケルは自分に寄せられている憧れや夢を壊すことはしないよう、皆がイメージする「マイケル・ジャクソン」として振舞っていたのでしょうね。そのために、誰も知らないところで大きなプレッシャーと闘っていただろうし、その肉体的・精神的な負担は想像もつきません。
ストイックなまでに世界を突き詰めて行くマイケル。もし、このコンサートが実現していれば、(マイケルの人となりを考えると)この映画は世に出ることはなかったでしょう。けれど、マイケルは急逝。そして、この映画が公開されました。そのおかげで私はマイケル・ジャクソンという存在のすごさを実感したのですから・・・とても複雑です。
でも、この映画を通してでも、マイケルの音楽を知ることができたことは幸せだと思っています。少し遅かったけれど、それでも彼の残した音楽は残ります。彼が残してくれた音楽を、自分なりに楽しみ、かみ締めたいと思います。
終盤で、マイケルと共演者、スタッフ全員が円陣を組み、コンサートの成功を誓い合う場面があります。この時にマイケルが「ファンを非日常の世界を楽しんでもらう…未知の領域へ引き込むんだ」「地球に愛を取り戻そう」というような事を言っていて、ああ、私はだからマイケルに惹かれたのか、と納得しました。
色々な悩みやしがらみの多い日常生活から開放されて、自分の心を自由に解き放つことができる場所。自由な心を取り戻して、今を、明日を生きるエネルギーをもらえること。そして、誰にでも優しくなれる心・・・「愛」に気づけること。私にとって「カンゲキ」というのは、そういうものなのですね。
そういうブレのない、ゆるぎない「信念」を、マイケルは自分のコンサートに貫いていたのだな・・・と。その世界を完璧に体現するために、身を削るような思いで向き合い続けたのだな・・・と。それを感じ取ることができたから、私は3回もこの映画を観たいと思ったのでしょう。
本編が終わって、エンドロールが流れても、誰一人として席を立つことはありませんでした。そして終映後。どこからともなく拍手が沸き起こり、客席中に広がっていきました。熱狂というよりは、じんわりとした、温かな拍手。賞賛というよりは、心からの感謝を伝えたい・・・そんな思いの込められた拍手でした。
私にとっては「未知の領域」だったマイケル・ジャクソン。これほど大きな感動と勇気を与えてくれたことに、本当に感謝しています。
映像ではあるけれど、マイケルの姿を見つめることができて、音楽を聴くことができて、本当に良かったです。
ありがとう、マイケル。
ふと思い出したのが、映画冒頭の、バックダンサーたちのインタビュー。高揚感にあふれながら、時には興奮状態で、時には涙ぐみながら語る彼らの胸に、マイケル・ジャクソンは大きな夢と憧れとして存在し続けているのだなと感じさせます。
リハであっても、昔のようには動けないと自覚していたとしても、マイケルは自分に寄せられている憧れや夢を壊すことはしないよう、皆がイメージする「マイケル・ジャクソン」として振舞っていたのでしょうね。そのために、誰も知らないところで大きなプレッシャーと闘っていただろうし、その肉体的・精神的な負担は想像もつきません。
ストイックなまでに世界を突き詰めて行くマイケル。もし、このコンサートが実現していれば、(マイケルの人となりを考えると)この映画は世に出ることはなかったでしょう。けれど、マイケルは急逝。そして、この映画が公開されました。そのおかげで私はマイケル・ジャクソンという存在のすごさを実感したのですから・・・とても複雑です。
でも、この映画を通してでも、マイケルの音楽を知ることができたことは幸せだと思っています。少し遅かったけれど、それでも彼の残した音楽は残ります。彼が残してくれた音楽を、自分なりに楽しみ、かみ締めたいと思います。
終盤で、マイケルと共演者、スタッフ全員が円陣を組み、コンサートの成功を誓い合う場面があります。この時にマイケルが「ファンを非日常の世界を楽しんでもらう…未知の領域へ引き込むんだ」「地球に愛を取り戻そう」というような事を言っていて、ああ、私はだからマイケルに惹かれたのか、と納得しました。
色々な悩みやしがらみの多い日常生活から開放されて、自分の心を自由に解き放つことができる場所。自由な心を取り戻して、今を、明日を生きるエネルギーをもらえること。そして、誰にでも優しくなれる心・・・「愛」に気づけること。私にとって「カンゲキ」というのは、そういうものなのですね。
そういうブレのない、ゆるぎない「信念」を、マイケルは自分のコンサートに貫いていたのだな・・・と。その世界を完璧に体現するために、身を削るような思いで向き合い続けたのだな・・・と。それを感じ取ることができたから、私は3回もこの映画を観たいと思ったのでしょう。
本編が終わって、エンドロールが流れても、誰一人として席を立つことはありませんでした。そして終映後。どこからともなく拍手が沸き起こり、客席中に広がっていきました。熱狂というよりは、じんわりとした、温かな拍手。賞賛というよりは、心からの感謝を伝えたい・・・そんな思いの込められた拍手でした。
私にとっては「未知の領域」だったマイケル・ジャクソン。これほど大きな感動と勇気を与えてくれたことに、本当に感謝しています。
映像ではあるけれど、マイケルの姿を見つめることができて、音楽を聴くことができて、本当に良かったです。
ありがとう、マイケル。
結局、ワタシ、行けませんでした。完璧、出遅れました(>_<) なので、「ライブ・イン・ブカレスト」を購入しようと思ってます!
ステキな経験でしたね。
by カオリ (2009-11-29 19:56)
カオリさま、
nice!とコメント、ありがとうございます!!
本当に、ステキな体験をさせてもらえた1ヶ月でした。
来年1月には早くもDVDが出るらしいですよ~。うおお、買ってしまいそう…。「ライブ・イン・ブカレスト」も機会があれば見てみたいです!
by ★とろりん★ (2009-11-30 07:50)