エスポワール ～希望～ [宝塚歌劇]
本日、宝塚歌劇花組東京公演を観劇しました。トップスター・真飛聖のサヨナラ公演です。
上演作品は、ミュージカル・ロマン『愛のプレリュード』と、レビュー『Le Paradis（ル・パラディ）!!―聖なる時間（とき）―』。
震災後、初の宝塚観劇でした。
オーケストラが音を出し、ミラーボールが回り、トップスターの開演アナウンスが流れ、緞帳が上がる…。いつも通りの宝塚の始まり方。その「いつもの始まり」に、胸がいっぱいになりました。
トップスター・真飛聖がピンスポットを浴びて登場する。登場人物が舞台に揃い、歌いながらトップスターが銀橋を渡る…。宝塚のミュージカルでは王道の演出です。
輝くばかりの笑顔で銀橋を歌いながら渡る真飛聖、そして本舞台から真飛を見守る花組生の姿を見ていて、気づいたらポロポロと涙がこぼれていました。宝塚のお芝居では毎公演、必ず見ると言って良いほどのスタンダードな演出なのに…。そこにある「変わりのないもの」を見て、心のどこかがホッとしたのでしょうね。
お芝居の途中、緊急地震警報が1度だけ鳴り（電源を切らずにマナーモードにされていた方の携帯が作動したのでしょう）、一瞬、わずかな揺れを感じて客席の空気が硬くなりました。その音、揺れは舞台にも届いただろうに、リズムを崩すことなく芝居を進めていく出演者たち。
プロとして舞台に立つ以上は当然の事なのでしょうけれど、その姿に、そしてその後のショーでも笑顔を絶やさず歌い、踊り続ける姿に、歌劇団の生徒たちが今、どれだけの覚悟と決意をもって、全力を賭けて舞台に立っているのかということを痛感しました。
今日は、いつも以上に手拍子をし、拍手をしました。彼女たちが舞台から全力を尽くして、笑顔と元気と勇気を届けてくれているのだから、私たちファンも全力で彼女たちの思いに応えなくては、感謝の気持ちを伝えなくては…その一心で、どの場面でも手拍子と拍手を、めいっぱい贈り続けました。
ショーのパレードが終わった後、下りかけた緞帳がふたたび上がりました。出演者全員が板付きのまま、花組組長・夏美よう、トップスター・真飛聖から義援金協力のお願いがありました。
「今日の当番の人、準備をしてください」という組長の言葉に、さっと身をひるがえして袖に入っていく数名の生徒達。こういう時、宝塚歌劇団の規律正しさ、生徒の折り目正しさは本当に素晴らしいと思います。
終演後、劇場ロビーでは8名の生徒が自ら募金箱を持ち、義援金への協力を呼び掛けていました。男役は黒の燕尾服、娘役はピンクのドレスです。
私は愛音羽麗（みわっち）の持っていた募金箱に寄付をしました。「ありがとうございました」と声をかけると、静かな微笑みを浮かべて「ありがとうございます」と答えてくれたみわっち。
本当は、もっと違うことを言いたかったのですが。
「宝塚は、光です」と。
私たちファンの心を照らす、希望の光です、と。
その光は、宝塚だからこそ、宝塚でなければ放つことのできない、強く確かな希望の光です、と。
でも、いきなりそんな情熱全開な事を前のめりで言われたら、みわっち戸惑うだろうな～、と思ったのと、やっぱり恥ずかしさが勝り、言えずじまいでした…。
宝塚のファンでいて良かった、宝塚に出逢えて、宝塚を愛して本当に良かったと、心から思った観劇でした。
人生という名の 聖なる時間（とき）は
止まることはない
だけど愛する思いと記憶は
永久に変わらない
（「エスポワール～パラディ」）
公演の感想は、お芝居もショーも見どころ満載！特にショーは青とピンクを基調とした色彩センスがすごく良かったし、テンポも良くて、久しぶりに宝塚のショーを見たーっ！！という満足感いっぱいです。
お芝居は、見どころと同じくらい、いやそれ以上に突っ込みどころ満載なのですが（苦笑）、とにかく真飛と準トップの壮一帆ががっつり組んだお芝居を見せてくれています。
約4年にわたって、トップと2番手として花組を引っ張ってきた真飛と壮。お互いに寄せる信頼の深さと絆の強さは、2人だけにしか解らないものでしょうね。
感想はまた、きちんと書きたいと思います。
★とろりん★さま
なんという偶然でしょう！私もその公演を観ていました！
大劇場でも観劇していたのですが、間に震災を挟んだために、感想はまったく別モノになってしまいましいた。
宝塚は、エスポワールそのもの、ですね～！
私は、ご贔屓の娘役さんに募金しました♪
by 夜野愉美 (2011-04-04 21:24)
夜野さま、
コメント、ありがとうございます!!
おお!!なんという偶然！もしかしたらロビーですれ違っていたかも知れませんね！
宝塚はエスポワールそのものです!特にショーを見てそう感じました。
募金活動、私はみわっちときらりちゃんしか分かりませんでした（汗）。
これまで宙組を重点的に観ていたので、これからは花組の下級生も名前と顔を覚えていかないとね～、と思っています。
by ★とろりん★ (2011-04-05 08:16)