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真夏の邂逅 [お散歩]

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久しぶりに、夏らしい青空が広がったその日。

それは、突然の邂逅でした。

太陽の光がまっすぐに身体めがけて貫くような熱の中で、「彼女」は、それはそれは優美な姿で出現し、私は「彼女」の香り立つような美しさに一瞬で心奪われ、その前に立ちつくしました。

透明な水の中に絵の具をひとしずく落とした時のような、何とも鮮烈な存在感が急速に心の中に染み込んで広がっていった感覚が、今もあざやかに胸によみがえります。


「彼女」-木槿(むくげ)の花は、夏の陽射しがわずかに届く細い路地裏で、静かにほほえんでいました。


夜明け前に花が開き、その日の夕方にはしぼんでしまうことから、茶道の世界では「一期一会」の趣を表現する花としてよく使われます。「冬は椿、夏は木槿」という言葉があるほど好まれているそうですよ。

「彼女」にとって、「一日」は「一生」なのですよね。「彼女」の大切な一生の中での、偶然のめぐりあい。

出会ってくれて、ありがとう。


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コメント 4

M

瑞々しい文章ですね。才能が有ります。
人を幸せにする文章です。
時には辛口の意見も聞いてみたいですね。
おじさんの我儘かな。
by M (2011-08-06 22:06) 

あんどーなつ

素敵ですね・・・。
なんだか一つの詩を読んでいるような感じがします。

Mさん、私も同感です。
幸せな気分をいつも分けてくれてくれるとろりんさんに感謝してます。
ありがとうございます。
by あんどーなつ (2011-08-07 11:48) 

★とろりん★

Mさま、

コメント、ありがとうございます!!

ひとつ前の記事と比べると、そのテンションの落差に自分でも驚きます(笑)。


辛口な意見ですかぁ・・・。カンゲキレポ(特に宝塚歌劇関連)では、結構、毒吐いているんですけどね(苦笑)。

1年に1度くらい、写真からパッと得た印象だけで、言葉がさらさらと浮かんできて文章ができるような体験があるのですが、今回もそのひとつです。とにかく、「彼女」のことを、「彼女」とのめぐりあいを誰かに伝えたい、そんな思いで出来た記事でした。そんな気持ちが、Mさまにも伝わっていたら幸いです。
by ★とろりん★ (2011-08-07 21:33) 

★とろりん★

あんどーなつさま、

コメント、ありがとうございます!!

Mさまへのコメントのお返事にも書きましたが、ごくまれに、1枚の写真から言葉がどんどん湧いてくるような時があるんですね。そうしてできた文章はふだんのハイテンションの記事と比べると、「これ、本当に私が書いたのか?」って自分でも思うくらい、落ち着いた穏やかな文章だったりするんですけれども(苦笑)。

私こそ、あんどーなつさまや皆さまからいただくコメントやnice!で幸せをいただいております。本当に、ブログを続ける上でとても励みになりますし、元気をいただいております。いつもありがとうございます!
by ★とろりん★ (2011-08-07 21:41) 

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