青い空と真っ白な雪と、花香る馬のまち。 ~十和田市 「フラワー・ホース」~ [旅]
青森市、3日目の朝。
ゆ・・・雪が増えてる・・・。
ホテルから駅に向かう途中で「工藤パン」にてイギリストースト&ホットアップルサイダーで朝食をとり、雪の青森駅からバスで一路、十和田市へ。
雪が激しく降ったかと思えば、弱々しく陽の光がさしてきたり、水分を多く含んだ雪がぼたぼたと降っていたのに、気がつけばドライな粉雪がサラサラと降りそそいでいたり。
わずかな時間でくるくると変わる雪国の風景を見ながら温かい車内と心地よい揺れに、ついウトウト。
ふと目が覚めると・・・
雪に包まれた、青い森の中。
こうして、十和田の街に降り立ちました。
十和田市は江戸時代から馬市が開催され、馬のセリが行われてきました。また明治時代には陸軍軍馬育成所(軍馬補充部)が設立され、青森は日本有数の馬産地として知られるようになりました。
十和田市の中心部をはしる官庁街通りは「駒街道」という別称がつけられ、このように馬の形をしたオブジェがたくさんあります。(友情出演:リスのさとし君)
十和田市は、晴れたり雪が降ったりと天候の変化がさらに目まぐるしく、サーっと青空が広がったか思うと、またたくまに厚い雲に覆われたり、ちょっとした吹雪になったり、かと思えば再び太陽が顔をのぞかせたり、その繰り返し。さすがに吹雪の中を歩くのは結構体力を消耗しました。その上、冷たくて強い風の為に溶けかけた雪が凍結していて、青森市内よりも歩くのに細心の注意をはらいました。
ひと口に「雪国」と言っても、土地によって風土や特色が全く違うのだということを身をもって学びました。
そんなこんなで、この日のいちばんの目的、十和田市現代美術館に到着です!
美術館玄関前の庭で来場者を迎えるのが、「フラワー・ホース」(チェ・ジョンファ)。
大通りをはさんで美術館の向かい側にも、華やかでダイナミックなアート作品が並んでいます。
「愛はとこしえ十和田でうたう」(草間彌生)
こちらまでやってきた目的は、青森県美と同時期に開催されていた奈良美智さんのもうひとつの特別展を鑑賞すること。今回の旅の2つ目の目的も叶って、本当に幸せでした。
「奈良美智:青い森の ちいさな ちいさな おうち」についての感想は、コチラの記事をご覧ください☆
そして、十和田に行きたいと願うきっかけになった存在が、「フラワー・ホース」。
テレビで見て以来、馬が大好きなワタシは一生のうちでいつかこのお馬さんに逢いに行きたいと願うようになりました。
高さ5.5メートルの、堂々たる美しい正面。
真横から。
もう、嬉しくて嬉しくて、身を切るような寒さの中、太陽の光が射すのを待って、何十枚も写真を撮りました。帰りのバスの時間まで、ずっとずっと色々な角度から見つめていました。
蹄(ひづめ)の部分は、見た目にも鮮やかな深紅の薔薇!!
身体一面、色とりどりの花々が咲き乱れています。
今にも駆け出しそうな躍動感あふれる馬の姿に、自然と気分が晴れやかになる花が咲き誇る様子は、ポジティブなエネルギーに満ち溢れていて、見ているだけでぐんぐん気持ちが前向きになっていきます。
このアート作品はね、雪の季節に逢いに行くことをオススメします!無垢で純白な雪の大地に、勇敢に、そして優雅に立ちあがる馬の姿は、きっと想像以上に鮮烈で美しくて言葉にならないほど感動的です。
一生の夢が叶った十和田の空は、凛凛としていながらも澄み切っていて、心の中までも晴れ渡るようでした。
★おまけ★
帰りは移動時間の都合上、路線バスで東北新幹線「七戸十和田」駅まで出て、そこから新幹線で新青森まで戻るルートをチョイス。
新幹線が到着するまで1時間ちょっとあったので、駅構内に直結している七戸物産協会のショップ内をブラブラ。
すると、とても美味しそうな駅弁を発見。
へぇ~・・・「桜弁当」かぁ。
日本有数の馬産地である十和田らしい馬肉に、七戸特産の野菜や食材をふんだんに使ったお弁当。馬肉とゴボウ・ニンニクをお味噌で煮込んだものがご飯の上に乗り、箸やすめには長芋の煮物、かぶのお漬物、みそ南蛮(唐辛子に味噌や砂糖・酒など調味料を絡めたもの)が入っているそうな。
うわぁ・・・美味しそう!これを買って帰って、ホテルで夕ごはんにしても良いなぁ・・・
・・・・・・ん?
なんですって!?
横山君の誕生日(5月9日)に!?
ヒルナンデスで紹介されたんですって!?
そりゃ買わなきゃっ、食べてみなきゃっっ!!と意気込んだものの、なんと、この日はお昼過ぎに完売したとの事・・・。残念っっ!!このお弁当、通常は七戸十和田駅だけの販売らしいので、機会がある方はぜひぜひゲットしてください☆
(※2012年5月9日は水曜日なので、きっと横山君ご本人は召し上がっていません。ワタシが勝手にテンション上がっただけです>笑)
ちなみにお弁当を包んでいる厚紙を飾るのは、1997年に廃線となった南部縦貫鉄道の在りし日の姿。この旅情あふれる写真が、さらに購買欲をかきたてますよね~。
ずっとずっと逢いたかったお馬さんをこの目で見ることができたし、奈良さんの特別展も見ることができたし。移動はちょっと大変だったけれど、それ以上に心豊かな実りをたくさん得られた、清々しい1日でした。
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