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宝塚歌劇 月組東京公演 奇跡の最前列カンゲキレポ [宝塚歌劇]

◆◆◆ 宝塚歌劇 月組東京公演 ◆◆◆

2005年12月4日(日) 東京宝塚劇場 15:30開演の部

ミュージカルファンタジー 
『JAZZYな妖精たち』 (脚本・演出 谷正純)
ショー 
『REVUE OF DREAMS』  (構成・演出 中村一徳)

出演 
瀬奈じゅん、彩乃かなみ、霧矢大夢、大空祐飛、月船さらら 他 月組

東宝劇場のクリスマスツリー。
オーナメントが紫の薔薇なのが、やはり宝塚ちっく。
(「ガラスの仮面」も彷彿とさせます)

*****

るんたった、るんたった♪
そんなわけで今日は1ヶ月ぶりに、宝塚大劇場にやってきました。

しかーしっっ!!(←『デザインラボ』の谷原章介ちっくに)

今回は、ただの宝塚観劇ではありません!!
とろりん、もう一生手にしないであろうと思われた幸運を、掴んでしまいました!

私には、宝塚観劇を通じて知り合った同い年の友人がいます。
名前はMaoさん(仮名)。

お互いに元・月組トップスター、真琴つばさのファンだったことから知り合いました。
当時、同じ境遇を抱えていた(大学院生で修論に泣いていた)事から意気投合。
真琴さんは2001年に退団されてしまいましたが、2人の友情は消滅せず、
以来、年に数回お茶会や観劇をを共催しております☆

そんな彼女が、サンケイリビング紙主催の観劇会に申し込んだと言うことで、
私も便乗させて貰うことにしました。席はS席だが、直前まで詳細は分からない、
という事だったので、「まぁ、久々のS席やし、楽しもうっと~」と、言う感じで
彼女からの連絡を待っておりました。

その結果、彼女が獲得したお席は…

1階っ!

1列っっ!!

51,52番っっっ!!!

何と、なんと、なんとっっっ!!!
東京宝塚劇場の1階最前列っっっ!!!!!

私は3年前、宝塚大劇場の最前列でカンゲキした経験があります。
この時は緊張と興奮で失神しそうになりました(笑)。
もうこんな一生でこんな幸運はありえないだろうな、
ましてや東京の劇場で最前列なんて…と思っていました。

Maoさん、すごいよ!!もう、千葉方面に足を向けて寝られないよ!!
足を向けて寝られないどころか、毎朝千葉方面に礼拝だよ!(笑)
もしご所望ならば、東京湾を背泳ぎで横断しますっ!(笑)じゃばじゃばじゃば。

思えば、大劇場最前列ゲットも友人のお世話になったなぁ…。
とろりん、なにげに我田引水…(苦笑)

では、早速レポってまいりましょう♪

● JAZZYな妖精達 ●

【物語】

アイルランドの孤児院でともに育ったパトリック(瀬奈)、
シャノン(彩乃)、ウォルター(霧矢)、ティモシー(大空)、ミック(月船)。
5人の若者達は新天地を夢見て、共にアメリカへと渡ります。

15年の歳月がたち、童話作家としてデビューを果たしたシャノンの
出版記念パーティが開かれているホテルに、下院議員候補として
選挙戦の最中のパトリックが祝福に現れます。

デビュー作の「妖精王の約束」は、パトリックが昔語ってくれた妖精の物語を
本にまとめたものだと告白するシャノンに、妖精の物語は、
妖精を信じる人すべてのものであり、ニューヨークにもきっと妖精はいる、
とパトリックは語ります。
そして昔、2人が森で見つけた宝石を見せ、微笑み合います。

次の瞬間、2人の目の前に、なんと本当に妖精が出現!!
実はパトリックとシャノンが見つけた宝石は妖精王・オーベロンの物で、
それがないと妖精の国に帰れません。そのためオーベロンとその一行は
2人を追いかけてNYに渡ってきたのです。
ずっと信じ続けてきた妖精の存在を知って、心から嬉しくなる2人。

そこへ、突然銃声が響きます。
パトリックを応援に来ていた警視総監が暗殺されたのです。

驚く2人の前に突然、ウォルターが姿を現し、不敵な笑みを残して
去っていきます。彼の後を追う警官たちの様子を、今ははゴシップ記者となった
ティモシーがじっと窺っていました。追いつめられたウォルターの前に
立ちふさがったのは、警察官となったミックでした。

パトリックは選挙の後援者でアイリッシュ・アメリカンの実力者・
マクガバンと対立し、単独で下院選挙に臨まなくてはならない状況に陥ります。
折悪しく、シャノンも不治の病に倒れてしまいます。

パトリックとシャノンを軸に、一度はバラバラになってしまった
5人の人生が、今ふたたび交差しようとしています。
そして、その全てを静かに見守るのは、故郷の地・アイルランドから
やってきた妖精達でした…。

【カンゲキレポ】

♪ぴ~ぽ~ぴ~ぽ~ぴ~ぽ~♪
ネタばれ警報が発令されました、これから観劇予定の方は
速やかにウィンドウを閉じて下さい(笑)。

今回も辛口です。皆さんペルソナに行きましょう(意味不明)。

***

今回は貸切公演、しかもフジサンケイグループ関連の主催なので、
非常にお得なプチイベント満載でした。

まず、貸切公演には司会が登場するのですが、
OGの海峡ひろきさんが務められました。
退団時には花組に在籍しており、花組から移籍した
月組トップスター・瀬奈じゅんとは先輩後輩の関係。

そして、開演前には、フジテレビアナウンサー、
笠井伸輔アナ撮影・出演・編集による瀬奈への
インタビューVTRが放映されました。

これがまた、絶妙の掛け合いで大変面白いVTRでした。
笠井アナ、本当に宝塚大好きなんだなー、と感心。
目が、キラキラ☆キラキラしてますもん(笑)。
「とくダネ!」で、1人トーク全開する小倉さんの横で
神妙にしている笠井アナとはえらい違いです。

***

さてさて、芝居の方へいきましょうか…。(腰が重い>苦笑)

芝居は、月組生総動員のアイリッシュダンスで幕が上がります。
「リバーダンス」でもおなじみのアイリッシュダンス、
上半身を全く動かさない状態で足を激しく踏みならし、
複雑かつ素早いステップを繰り返す点に、大きな特徴があります。

今回は「リバーダンス」日本初演の際にソリストとして来日した
ジーン・バトラーが振付指導に招聘され、話題になりました。

このプロローグのアイリッシュダンスは、とにかく圧巻!!
ここは無条件に感嘆しましたね。
複雑かつ激しいステップを繰り返しながらも一糸乱れることなく
繰り返される隊形移動の素晴らしさは、宝塚ならでは。
ここは2階席からも見てみたいですね~。
今でも、心を震わせるような足音とリズムがよみがえってきます。

ここまでは良かった…。ここまでは…。(って、まだプロローグですけど)

***

物語の説明が上手くまとまらず、長文の時は、
とろりん的にイケてない作品でした…というケースが多いです。
今回は…長いですね…(苦笑)。

正直に申し上げまして。
この作品、観る前から小馬鹿にしておりました(苦笑)。
だって…タイトルが「じゃずぃ~」ってさ…。
妖精達が「じゃずぃ~」って、なんじゃらほい?って感じでしょ?(笑)

まぁ、意図としては、「君たちを追いかけてNYまでやってきたんだから、
妖精達だってジャズ歌えちゃうもんねっ☆」という事を象徴したかったのだろうと。
実際に妖精達は、ジャズを歌い踊って登場しますから…。

…それって、この物語の主題ですか?
公演タイトルにしなくてはならないくらい、重要なテーマですか?
はっきり申し上げて、蛇足な存在ですよね?
と、私は演出家にまず聞きたい。

妖精達の存在を中途半端に印象づけるだけで、
かえって物語全体までもが中途半端になり、結論もぼやけてしまい、
「結局、何がしたかったの?」と言う感じの結末…。

公演写真集「ル・サンク」に掲載されているシナリオを読んでいて
驚いたのですが、大劇場公演と東京公演では、結末が全く違う方向に
書き換えられているのです。
しかも、その大劇場バージョンの終幕というのが、ありえないオチ。
そう、「結末」というよりは「オチ」(苦笑)。

結局、確固たる信念をもって書かれた作品ではないと自ら露呈している、
と言うことが分かっているのでしょうか、演出家は。

おまけに、書き換えられたはずの結末すらしっかりとキマっていないので…、
好意的に言えば「演出家の意図を計りかねる」、
悪く言えば、「もう、ズタボロな出来」です(苦笑)。

アイルランド移民という立場であるために、なかなか思うように
いかない人生を歩んできた5人。彼らの心を支えるのは
故郷・アイルランドで支え合った思い出であり、その思い出の象徴が、
アイルランドに伝わる妖精の物語であった…という設定だけで充分だと。

夢のシーンや回想のシーンみたいな感じならまだしも、
わざわざ妖精達を現実世界の設定の中で出す必要性は、なかったと思います。
むしろ、5人の心の交流、生き様の変化を、もっと丁寧に描き出す
ヒューマン・ドラマとしての脚本作成に専念すべきであったのではないでしょうか。

パトリックが大統領になるのも実は困難ばっかりですよね、とか、
やっぱり出自的にかなり厳しいわな、とか、細かい指摘は、
まだまだあるのですが、…もう疲れました…(苦笑)。
コチラのブログがかなり掘り下げていらっしゃいますので、
興味のある方は一度読んでみて下さい。

健全な夜のおたのしみを求めて 「月組東宝公演MY初日」
http://blog.so-net.ne.jp/nights-entertainment_troup-leader/2005-11-20

***

ひとつ、大きな収穫と言えば、若手娘役、城咲あいの成長ぶり。
シャノンのルームメイトで、底抜けに明るくマイペースなコーラスガール、
ロージーを、本当に活き活きと演じていました。
演技の時の発声もしっかりしているし、「自由の女神」コスプレも
恥ずかしがらず、彼女自身も楽しんでいました。

これまで、そんなに注目していなかったのですが(す、すみません…)
素敵な娘役さんになりそうな予感です。

***

そしてっっっ!!!!
そんな駄作でも(言ってしまった…でも言い切ります。近年希に見る駄作ですっ)
最前列の魔力は凄かった!!いや、もう、すさまじい魔力でした(笑)。

オペラグラスなしで、出演者の顔がはっきり見えるなんて…感激…。
すぐ目の前の銀橋(ぎんきょう)を、スターさんが通りかかっていく時に
漂う、ほのかに良い香り…。いやいや皆さん、お顔が夢心地でした(笑)。

とろりん的に驚いたのは、左隣のおばさん。
最前列なのに、なおもオペラグラスを用意するのか、あなたはっ!!

★カンゲキ豆知識
銀橋…宝塚歌劇独特の舞台装置。本舞台とオーケストラピットを
    挟む形で緩やかな弧形状に客席に迫り出したエプロンステージ。

● REVUE OF DREAMS ●

最前列から見た舞台。…何も分からん(苦笑)
手前の通路が銀橋、黒くラインのようになっている所がオケピット、
そして白い緞帳の部分が本舞台。

最前列の席から見渡してみる劇場。
こんな写真を撮っている時点で、既にミーハー(笑)。

最前列の醍醐味は、やっぱりショーなんですよねー☆
お芝居の時は皆さん役を演じているので、目が合うことはなかなかありませんが、
ショーとなると、スターも若手もバシバシ目線を飛ばしてきます。

ショー全体の構成としては、激しい曲調のものを使用するシーンが
多かったので、両側に巨大スピーカーを抱える最前列で見るには
ちょっとしんどかったかな、という印象です。音響に課題あり、かな?

プロローグは、ロック調の音楽&衣裳で開幕。
(中村先生、ショー作品の中で必ずロックを採り入れる傾向があります)

そして、事件はプロローグ終了直後に発生!!

トップスター、瀬奈が1人でショーの主題歌を歌いながら
銀橋から客席に下りる場面があるのですが、何とココで瀬奈さん、
通路際の席に座っていたMaoさんを1本釣りーーーーっ!!!
劇場中の羨望の眼差しを、Maoさん独り占め!

Maoさんだけを熱く見つめて(爆笑)、情熱的に歌う瀬奈さん…。

次の瞬間、何を血迷ったのか何故かとろりんに抱きついてくるMaoさん!
Maoさん、抱きつく相手が違うっつーの!!(笑)

その後瀬奈は、同じく通路際の席に座っていたおっさんに
ウィンク&投げキッスをして、銀橋に帰っていきました。
Maoさんは、既に心停止していました(笑)。

瀬奈さん…あんた鬼畜だよ…(笑)。

★カンゲキ豆知識
1本釣り…宝塚用語(?)。銀橋などで歌うとき、
      特定の観客1人だけをじっと見つめて歌う、ジェンヌ必殺技。  
      基本的に、その場で瞬間的に決めているらしい。
      この目線の餌食になった者は、歌が終わる頃には
      無条件にそのスターの虜になっている。 
      ちなみにとろりんさんは、『ベルサイユのばら2001』で
      水夏希(雪組)の1本釣りの餌食にされた経験あり。

だいたい、最前列だと、どこ観たら良いのか分からんまま
舞台が進行していくのですよ…(笑)。
放心状態のまま、舞台が進んでいって、気が付けば終わってました…。
まさに夢の世界…。

月組の舞台を観ていていつも思うのですが、娘役の層が厚いですね~。
ダンス・歌唱力・演技力と、それぞれの実力を備えた娘役が若手・中堅・
ベテランにまんべんなく配置されていて、そこに抜群の歌唱力を持つ
彩乃かなみがトップ娘役として就任したものだから、向かうところ敵無し!
という感じです。

特に感服するのは、月組組長(最上級生・組の責任者)である夏河ゆら。
最上級生自ら、ショーではダンスリーダーを務めてしまうのです。
男前な女役さんです。

パレードの挨拶では、そんな夏河さんと微笑みを交わしてしまいました(笑)。

***

宝塚の舞台は、ショーのパレードの後、特にカーテンコールなどは
実施されないのですが、今回は貸切公演ということもあって、
特別に瀬奈さんへのインタビューと挨拶がありました♪いぇ~い♪

インタビュアーが先輩という事もあったのか、
公演中はものっすごく男役になっていた(不思議な表現だな)
瀬奈ですが、インタビューの時に浮かんだ、ほんわかした笑顔が印象的でした。

*****

夢の時間はまたたく間に、疾風のように過ぎ去っていきました…。
終演後、劇場を出るときには2人ともフラフラ(笑)。

瀬奈ビームをまともに食らってしまったMaoさんは、
「これで来年も頑張れる!」と力強く宣言してました。
良かった良かった♪来年も働いちゃうわよー☆

ここで後日談を…

通信に共演者がいる時は、一度本人に下書きを見てもらってから
アップすることが多いのですが、Maoさんにも今回見て頂きました。
さっそく返信が届いたのですが、そこには、驚くべき内容が!
(以下、本人の許可を得て引用)

「私は今このカンゲキ通信(下書き:筆者注)を読むまで、
一体どの場面で起こった出来事だったのか、
そのとき自分がどうなっていたのか、
すっかり記憶にない状態で(^^;)
やっと思い出しました。ありがとう(笑)」

あんなに衝撃的な経験だったのに、記憶にないとは…
(逆に衝撃的過ぎて、記憶から飛んだのか…)
…Maoさん、面白すぎるぞ!!(笑)

気を取り直して、もう一度ちゃんとした感想を。
「あの時はもー硬直状態。(中略)
魔法をかけられてしまったという表現が一番ふさわしいかと思います。」
…なるほどね、素敵な表現です。
本当に、自分が魔法にかかったかのように、
フワフワとした意識のまま、時間が過ぎていきましたものね。

12月のカンゲキライフは、最初の1週間で4ステージと、
あまりにも充実しすぎた内容でした。
あとの3週間ちょっとが…なんだかコワイ…(笑)。

今日のお星さま…★★★☆☆ (鬼畜な瀬奈さんとMaoさんに乾杯☆)

オマケ☆

観劇前の昼食。
丸ビル「不二乃」のおぼろ膳です☆


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夜野愉美

とろりん様
こんばんは。ブログの紹介していただきありがとうございました。
ですが、私のブログへのTBが2個ともうまく繋がっていないようで、ここへの誘導がされない状態です。せっかくなので、もう一度、TBしに来ていただけると、私の読者さんもこっちへ流れて来れると思います。ぜひ、よろしくお願いします。(エラーとなったTBは削除しておきます。)
さて、そのステキなお席、私も先日座りました。
いやー、ほんとにドラマなんてどうでもよくなりました。瀬奈さんの視線は来なかったですけどね。一本釣りレベルのは。でも流し目をいただいただけで、十分ありがたかったです。
by 夜野愉美 (2005-12-09 22:13) 

Mao

とろりんさん、お疲れ様です(笑)。
えーっとですねぇ、良く覚えてるんですよ。瀬奈さんが、わ、わ、私のほうに手を差し出し、私の目を見つめ、歌っている姿は。(はぁぁぁ・・・書いているだけで心臓が止まりそう!)ただ、それだけしか覚えてません。

最後に観た瀬奈さんはスカーレットでした。瀬奈さんも宝塚自体も超久しぶりだった上に最前列。刺激が強すぎて、次の日熱出してダウン、仕事早退しました。(←新事実発覚!)
by Mao (2005-12-09 23:18) 

★とろりん★

夜野さん、コメント&nice!ありがとうございます!
すみません、ブロガー初心者なのでTBすらよくわかってなくて…。
再トライさせていただきました。ありがとうございます。

Maoさん、熱出して早退って、君はどこまで面白い人なのだ!!(笑)
そんなMaoさんにもう一度乾杯☆
by ★とろりん★ (2005-12-12 10:28) 

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