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久しぶりに映画 「ミュンヘン」  [映画]

学生時代は、月に2~3回ほど試写会を当てまくっては鑑賞し、
「試写会の鬼」とまで言われていたとろりんさん。
この当時、ちゃんと一般料金を払って映画を見た記憶が…ありません(汗)。

学内で発行されていた映画誌に、「安く映画を見よう!」みたいなタイトルで、
試写会に当たる秘法伝授についてコラムを書いた事もあります(笑)。
普段は、真面目に映画の感想なども書いていましたよっ(自己フォロー)。

最近は、カンゲキ狂い咲きに時間と体力と財力を吸い取られている為(苦笑)、
なかなか映画館に足を運ぶ機会がありません。
今回は久しぶりに「これは見ておきたいな」と思った映画があったので、行ってきました。

はからずも、今話題の社会派作品2本を見たのですが、
普段なんにも考えていないとろりんさんだけに(苦笑)、いろいろと考えさせられました。
まずはこちらから。

■■■ ミュンヘン ■■■

  http://munich.jp/

【監督】 スティーヴン・スピルバーグ

【出演】 エリック・バナ、ダニエル・クレイグ、ジェフリー・ラッシュ、マチュー・カソヴィッツ

1972年9月5日。ミュンヘン・オリンピック開催中に起きたパレスチナゲリラ
「ブラック・セプテンバー(黒い九月)」によるイスラエル選手団襲撃事件。
人質となった選手11名は全員死亡。その報復として、イスラエル機密情報機関
「モサド」は、秘密裏に暗殺チームを編成、首謀者11名の殺害を計画。
映画は、その暗殺計画に携わった人々の姿を、暗殺チームのリーダー、
アブナー(E.バナ)の苦悩を中心に描き出します。

***

トリノ・オリンピック開幕と時期を合わせたかのように公開された話題の映画。
ミュンヘン事件については「歴史の事実」のひとつとして知ってはいました。
当時の情勢や紛争の性質からみて、報復措置のような事はあったのだろうな、
と漠然と考えてはいましたが、その計画がこれほどまでに執着的で、
綿密なものであったことを知り、ただ驚くばかりでした。

気が遠くなるような長い年月を経て、ようやく手に入れた
「自分たちの大地」=「国」を守るため、そして非業の死を遂げた同胞の
無念に報いるため、極秘裏に作戦を進行させていく暗殺チームのメンバー達。
もちろんその任務は容易ではなく、間一髪のアクシデントやハプニングを
ギリギリのところでかわしていかなくてはいけません。

爆破シーンや銃撃戦のシーンはすごい臨場感と緊迫感で、息を呑みます。
建物が爆破されるたびに、「びくっ!びくびくっ!」としていたのは、私です(笑)。

アブナーの冷静な判断力と指示によって、着実に進むかと見えた計画。
けれど、人間の行為に「完全」はありません。ひとつの掛け違えたボタンから
歯車は少しずつ狂っていき、暗殺者であった自分たちが、逆に今度は迫り来る
新たな暗殺者の存在におびえるようになるのです。

「自分も殺される」という極限の恐怖、「任務は遂行されなくてはならない」という使命感、
「失敗は許されない」という重圧、「無事であるように」という祈りにも似た家族への愛情。
あらゆる正負の感情が容赦なくぶつかり合い、混乱し、渦巻く中で、
主人公は自らに問いかけます。
「わたしは、正しいのか?」と-。

ここまで映画を見れば、この問いに応えられる人間はいないでしょう。彼自身すらも。

エリック・バナは、「トロイ」で一目惚れした俳優さんですが(笑)、
彼はこういった、自分でもどうしようもない感情の葛藤を演じるのが巧いな…と。
あらゆる困難な状況で、様々な感情が入り乱れる中で、自分の行くべき道を
必死に探し続ける姿が見る者の心を打ちます。
「どうか、僕の声を覚えていて欲しい」。
生まれたばかりの子供に、電話越しに話しかけるこの言葉が印象的でした。

計画が着々と遂行されていく様子や、それと反比例するかのように
メンバーたちの人間性は浸食されていく様子は、思わず背筋が冷たくなります。
自分たちのしていることに疑問、そして不安を抱き始める暗殺者チームの
面々の葛藤をていねいに、緻密に描き出されていたのが非常に良く、
それだけにラストの結末がちょっと消化不良かな…と思います。

暴力に対する暴力の応酬は「ミュンヘン」以降も続き今にいたる、
というのが現代世界の厳しい現実です。だからこそ、今なぜ、「ミュンヘン」だったのか?
その過去と現在、そして未来をつなぐポイントをもう少し押さえて欲しかったな、と。
(五輪シーズンだから?それだけじゃないだろうし…)

なかなか感想を出す事は難しいのですが…。
1つだけ言えるとすれば…誰かが失くなれば、必ずその人の死を悲しむ人がいる、
という事でしょうか…。そして、当たり前の事かも知れませんが、死によって、
死の悲しみは癒されることはない、という事でしょうか…。

さらに個人的な感想を言わせてもらいますが、
作中折々で披露されるエリック・バナの筋骨隆々の身体も注目です。
やっぱり男は、胸筋と腹筋よね…(←ポイントが増えている)

うう…言いたいことが全然巧く表現できない記事になってしまいました…
がっくし…_| ̄|○ 


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ラブ

「ミュンヘン」…見たいです。エリック・バナ、素敵ですよね。大好き。
「目には目を」になると、いつまで経っても解決しないことばかり。
難しい問題です。
by ラブ (2006-03-03 08:27) 

★とろりん★

ラブさま、いつもnice!とコメントありがとうございます。
エリック・バナ、本当に素敵です♪
映画をご覧になったら、また感想をお聞かせくださいね。
by ★とろりん★ (2006-03-03 11:01) 

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