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2回目の「プロデューサーズ」☆☆☆ [映画]

3月の試写会ですっかりハマッてしまった、映画「プロデューサーズ」
あの限りなくハイテンションで、限りなく愛すべき人々にもう一度逢いたくてたまらず、
またまた映画館へ行ってしまいました。


物語や全体の感想は前回の記事で書いたので、
今回はメインキャストを中心に熱い思いを書き留めておきます。

もう公開されて2週間経ちますし、ネタばれ全開で行きたいと思います!!
そして語彙力が貧相なので、「最高!!」を連発しています(苦笑)。

まだ見ていない方は、ご覧になった後でまたお越しいただいても構いませんし、
ネタを知ってても絶対に笑えるので、ご一読下さってもOKです。
私のつたない文章では、あの抱腹絶倒のおかしさを表現しきれていません。
全ての判断はアナタにゆだねられています(笑)。

*****

ストーリー展開やポイントはもう頭の中に入っているので、
今回は登場人物の表情や動きなどを中心に見ていきました。

でも、「ここでこういう展開になる」と分かっていても、ついつい吹き出してしまいます。
「吉本新喜劇」に通ずる確信犯的お笑いセンスです。

でも、実はこの作品の作り方って、実はミュージカル映画の「王道」なんですよね。
物語は本当にバカバカしいのに、歌と踊りの場面はものすごく練り上げられているのです。

ゴージャスな場面はとことんゴージャスに。優雅な場面はひたすら優雅に。
コミカルな場面はこれ以上にないくらいおもしろ可笑しく。
その場面の空気にどっぷりと浸れるように、振付も音楽もすごく洗練されています。

「サウンド・オブ・ミュージック」や「マイ・フェア・レディ」などが制作され、
フレッド・アステアが活躍した古き佳きミュージカル映画全盛の時代を彷彿とさせます。
ですから、とことんバカバカしくて下ネタも結構あったりするのに、品の良さは失われていません。
このミュージカルが大成功をおさめた大きな理由は、ここにあると思います。

***

あらためて実感したのは、主役・マックス・ビアリストックを演じた
ネイサン・レインの超人的な芸達者ぶり。
彼は舞台版でもマックスを勤め、トニー賞最優秀主演男優賞を受賞しています。
(ちなみに、この時に賞を競ったのが、レオを演じたマシューだったとか)

今や「キング・オブ・ブロードウェイ」と言われるネイサンですが、
いやはや、この人は確かに凄い!!

彼の見せ場は…全ての場面なのですが(笑)、まずは中盤の老婦人とのダンス。
セントラルパークからブロードウェイまで、なんと20ブロックにも連なって繰り広げられる
ダイナミックなスケールの群舞。
歩行器を使った老婦人のダンスとネイサンの魅力が光るシーンです。




そして後半の独壇場、「Betrayed」は、もう最高です!!

自分の幼いときの記憶から始まり(これがまたオチつき)、レオとの出会いから
史上最悪のミュージカル作り、そして裏切られるまでを、レオの物真似を交えつつ
一気に歌い、踊りまくるナンバーなのですが、これがもう、「圧巻!!」の一言。

試写会の時もそうでしたが、ナンバーが終わった瞬間、思わずスタンディング・オベーションを
してしまいそうになります(笑)。
(パンフレットによると、やはり舞台では、この場面でショウ・ストップがかかっていたようです)

実はネイサン・レイン、物真似が上手い俳優さんとしても知られているのだとか。
そんな彼の妙技、芸風とマックスの役柄が絶妙にマッチしています。

***

そんなマックスに振り回されていく内に、自分自身の生き方に目覚めていく
レオを演じたのが、とろりんさんイチオシのマシュー・ブロデリック。

もう、最高にカワイイ!!(笑)
一見生真面目そうですが、恐怖心が高まるといきなり退行現象を起こしたり、
青い毛布の切れ端が手放せなかったりと、やはり彼も一筋縄の人物ではありません。
(いや、それでも登場人物の中では、かなりまともな部類なのですが>笑)

史上最低のショウ(になるはず)が、予想外の方向へ変わってしまった時も
退行現象が現れるのですが、パニックになりながら「わ~にゃわにゃわにゃわ…」と
床の上にひっくり返っている姿は、可笑しすぎます。

ウーラとのデュエットダンス「That Face」は、とってもロマンチック。
2人の感情の高まりとともに、ダンスにもスピード感が加わっていき、
盛り上がったところで迎える、青い毛布にまつわるオチもお洒落です。
(その後、また青い毛布が必要になって、わにゃわにゃ言ってますが…>笑)

あらためて見てみると、やっぱり彼はその場の共演者を光らせる、
卓越した技量を持っています。場面ごとに、自分の役がその場でどういう役割を
求められているのかをつかんでいるので、そつがないように見えて、
実はかなり計算された身のこなしをしています。

「I Wanna be a Producer」では、真珠をまとったゴージャスなダンサーに囲まれて
素敵なタップダンスを披露してくれるのですが、得意げな素振りなど見せずに
さらっとキメてくれます。そういうトコ、カッコイイ…(笑)。


その笑顔にもメロメロ…(爆笑)。(←ファン馬鹿炸裂)

ワタクシのカンゲキ不足で大変申し訳ないのですが、実はネイサン・レインも
マシュー・ブロデリックも、本来は舞台出身の俳優さんで、映画にもたびたび
出演しているようです…。いい加減な事を書いて、すみませんでした…て、てへっ…。

ただ、やはりお二方とも映画も舞台も両方とも経験を積み重ねているからこそ、
「映画」の中でいかに「舞台」そのままのライブ感、臨場感を出すのか、というところを
的確に把握しています。だから、映画なのにまるで舞台を観ているような迫力。
一曲終わるごとに思わず拍手しそうになってしまいますよ。

***

ウーラのユマ・サーマン。
もう、最高にキュートです!!それ以外に言葉が見つかりません。

ユマというと、やはり「キル・ビル」のイメージが強烈ですが、
今回はスウェーデン訛りの抜けないセクシーダイナマイツの役。
これまでのイメージとは180度変わった、本当に可愛らしい女性を演じています。
(ちなみにユマは、母親がスウェーデン系の血をひいているそうな)

初登場のシーン、真っ白なミニのワンピースでセクシーに歌い踊るのですが、
全くいやらしさを感じさせず、かえってラテン調のノリノリのリズムで、
吹っ切れたような明るさとはじけっぷりをイキイキとアピール。
これがもう、最高にキュート!!これでノックアウトされない男性はいないでしょう。

続く「That Face」では、ラインも美しいブルーのドレスが素敵~~☆☆☆
このドレス、着てみた~い!!


「レオはウーラが嫌いなの?ウーラはレオが好きよ」
という言葉に、悶絶しない男性がおりましょうか、いやおりません!!(反語)
私は悶絶こそしませんでしたが、後学のために思わずメモ帳に書き留めました(笑)。

ブロードウェイでもオリジナルキャストとして出演していた俳優さんが多い中、
ユマの存在感は良い意味で、映画版「プロデューサーズ」のチャームポイントです。
彼女のことが大好きになってしまいました。

***

そしてこの映画のもう1つのチャームポイント、
それがショウの脚本家、フランツ・リープキンを演じたウィル・フェレル!!
(チャームポイントなのか…?>笑)

 言うまでもなく、真ん中のヒト。

彼も、映画版で初めて「プロデューサーズ」に登板した俳優さんですが、
もう素晴らしいハイテンションっぷりです☆

NYのどこかの雑居ビルの屋上で伝書鳩を心からの友にしつつ、
ヒトラーを密かに心酔しているというキャスト設定からして既にハイテンション(笑)。

その後、映画でもメリハリをつける存在として、画面に登場してはハチャメチャな行動で
そのたびに周囲を困惑と混乱の渦に巻き込んでおりました(笑)。

***

そして、主役コンビを食ってしまいそうな勢いで大活躍していたのが、
ゲイの演出家、ロジャー・デ・ブリーを演じたゲイリー・ビーチと、
その恋人で助手のカルメン・ギアを演じたロジャー・バート。

この人達が…もう…最高にお馬鹿さんたちなんですっ!!
もう、愛すべきお馬鹿さん達以外の何者でもありません(笑)。
でも、毎日がすっごい楽しそう!!とりあえず楽しそう!!


だいたいどの人かわかりますよね。ね、楽しそうでしょ(笑)

彼らこそ、この物語の影の主役コンビかも知れません。
ネイサンも、「舞台では自分の事でいっぱいだからあまり見ていなかったけれど、
映画を見てゲイリーとロジャーの凄さが分かった」とコメントしています。

ゲイリー・ビーチはこのロジャー役で、トニー賞助演男優賞を受賞。
抜群の歌唱力と演技力、そして一度見たら忘れられない強烈な存在感はピカイチです。

ロジャーは劇中劇『春の日のヒトラー』で、突然のアクシデント発生のため、
演出家なのに主役のヒトラーを代役で演じることになるのですが…。
未だかつて、ヒトラーをこんなに可憐に、ラブリーに演じた俳優を私は知りません(笑)。

初登場のシーンでも、レオの度肝を抜く強烈なインパクトの衣裳で登場し、観客を唖然とさせます。
なのに下品な印象を与えることなく、ギャグとして観客の笑いをつかんでしまえるのです。

それは、この役者さんにそれだけの「品」が備わっているからでしょうね。
品のない役者さんがこの役を勤めたら、とても見ていられないと思います。

ロジャー・デ・ブリーを陰日なたで支えるカルメン・ギア役のロジャー・バートも、
ブロードウェイ版オリジナルキャストの1人。
(ちなみに、ブロデリック降板後はレオも演じていたそうです)

そりゃ、舞台の上で濃密な時間を過ごしてきた2人(笑)ですもの、
映画版でも息ピッタリのはずですよね。

ロジャー・バートはどこから見ても完璧なゲイで、動きもいちいち演技がかっていて、
ウィルとはまた違ったハイテンションぶり。妙に長い睫毛も気になります(笑)。
そして、恋人の言動ひとつひとつにいちいち反応しては一喜一憂しているのが、
とってもカワイイです(笑)。

マックスとレオを巻き込んで、彼らとその愉快な仲間達(ゲイ)が繰り広げる
「Keep it Gay」は、前半最大の見どころです。その可笑しさと陽気さ、
ある種のゴージャスさと言ったら!!言葉を探す前に大爆笑です。

*****

エンドクレジットも、とてもお洒落に仕上がっています。終わるまで席を立てません。

この時に流れる映画版主題歌(?)が、とても良いんですよー。
ものすごくうろ覚えなのですが、(す、すみません、英語苦手なの…)こんな感じ。

「♪なにもかも忘れてブロードウェイに行こう チケットは100ドル
お財布には痛いけど でも止まらない あの夢の世界に行けるなら♪」

まさに、全てのカンゲキファンに送る応援歌です(笑)。
映画を見終わった後、今回同行したちぇぶさん(友情出演でお馴染み)に、
「あれ、とろりんの事を歌ってるんでしょ?」
と言われてしまいました(苦笑)。

そんなちぇぶさんの感想は、「パーフェクト!」。
その大きな理由は、
「映画終わってエンドクレジット見ないで帰っちゃう人が、後悔するように作られているから」。
…ちょっといじわるばあさん的なコメントですね(笑)。

パンフレットで確認してみると、舞台版に出演している俳優さんが、
映画版でもかなりの数で出演されています。
「へぇ、やっぱりブロードウェイで出演していたダンサーがたくさん出てるのか~」
「ええっ!?舞台でマックスを演じていた役者さんが、そんな役で出てるの!?」
など、驚きの連続。

また、様々な場面で色々なミュージカルの作品をパロディにしています。
それを探してみるのも、ミュージカルファンの腕の見せ所♪

全編全てニューヨークで撮影されたのも見どころ。
マックスと老婦人のダンスは、何とセントラルパークから5番街までを
朝9時から夕方5時まで交通止めにして、撮影が敢行されたのだそうです。
とことん「Made in New York」にこだわる制作サイドの意気込みが伝わってきます。

*****

おバカで脳天気な人たちが華やかに繰り広げる、本当にくだらない物語(笑)。
でも、その根底には、「生きてるって、それだけで楽しーーーいっっ♪最高!!」
という思いが込められています。もう、「万歳、自分!!」って感じです(笑)。

見るたびに、愛と笑いと幸せに包まれるような素敵な映画です。
さぁ、皆さんもぜひこの映画を見て、笑って笑って幸せになってくださいっ♪



ついでにコチラも、ぽちっとな。
コチラももうちょっと、がんばろう。


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