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宝塚歌劇花組東京公演 ショー『TUXEDO JAZZ』 [宝塚歌劇]

歌劇 2007年 05月号 [雑誌]

歌劇 2007年 05月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
  • 発売日: 2007/05/02
  • メディア: 雑誌
『歌劇』5月号も発売中。表紙は雪組トップスター、水夏希さん。元祖「ツバメ」の1人です(笑)。
 
ショー『TUXEDO JAZZ』
【構成・演出】 荻田浩二
【出    演】 
(花組)春野寿美礼、桜乃彩音、真飛 聖、壮 一帆、愛音羽麗、未涼亜希、桜一花、ほか
(専科)矢代鴻
 
お芝居のレポがドツボにはまりまくっているので(苦笑)、ショーの方へ話を移します。もちろん、ショーでは各生徒は愛称で呼んでいます。
 
【カンゲキレポ】
演出家自身が公演パンフレットの中で「タカラヅカという幻想世界の中での、ニューヨークのジャズ」と言っているように、本場のジャズをビンビン聴かせるような構成ではなく、あくまでも宝塚歌劇らしいエレガントさと華やかさを大切にしつつ、ジャズの雰囲気やニューヨークの香りも楽しめる逸品です。
 
プロローグは、まず星条旗の赤と白をモチーフにしたドレスに身を包んだアメリカン・ガールの桜一花ちゃんが若手男役を従えて軽やかに登場。これがすっごくキュート!!目を離せない愛らしさです。
 
そして、雪組での修行から花組に戻ってきた壮くんがトランクを下げて上手花道から登場します。みわっち達に迎えられている場面の後ろでは、もはやオギーショーの代名詞とも言える矢代鴻さんが「Welcomebuck~♪」と歌っています。短い場面ですが、壮くんのためにこの場面を作ってくれたのかな、と思うと、オギーの生徒さんに対する真摯な姿勢が伝わってきます。
 
そして、アパートの窓から颯爽と登場するトップスター、春野さん。白タキシードがバッチリ決まっています。かっちょいいです。その後、総踊りとなります。この時、彩音ちゃん以外の娘役もタキシードで踊っていて、新鮮ですね。オギーは娘役にパンツの衣裳を着せるのがお気に入りですね。男役さんとはまた違った娘役の「ハンサムウーマン」ぶりが印象的なプロローグです。
 
その後は、まるでブロードウェイのショーを見ているように明るくてにぎやかな「イエローキャブ」、危険な香りが潜む夜のニューヨークをダークにセクシーに見せる「アンタッチャブル」、彩音ちゃんとまっつのお茶目な店員ぶり、そして春野さんのズタボロ衣裳がラブリーな「仕立屋の恋」、黒タキシードの真骨頂を見せる華やかなナイトクラブと場面が続き、中詰めの「フォーリーズ」へ。
 
中詰めはAとBに分けられているのですが、Aでは男役は白燕尾に金ベスト、娘役は黄色のドレス。そしてBでは「On the 5th」(2002年雪組)で使用されたブラウンのタキシード、娘役はタキシードダルマです。ものすごく余談ですが、この衣裳はなぜか好きです。この場面は全員総動員なのですが、セリも使って、なかなか面白い、ゴージャスな隊列になっています。
 
フィナーレのひとつ前の場面、「ナイト・ジャズ」では、一部ファンお待ちかね、みわっちの女装シーンです(笑)。どうやら、彩音ちゃんの幻想という設定らしく、衣裳も色違い。彩音ちゃんは楚々とした清純な美しさ、みわっちは大人の女の艶やかさを感じさせて、どちらも素敵です。このシーンはポスターでも着用されている白スーツに淡いラベンダー色のシャツが使用されているのですが、これまでが色彩のオンパレードだっただけに、白がまぶしく美しく舞台に輝きます。
 
フィナーレは、まず彩音ちゃんが若手男役達を銀橋を歌います。ショーが始まって、初めて彩音ちゃんの歌声をここで聴いたような…気がします…。あとに続く真飛・壮・愛音の3人銀橋のあと、水色のミニドレスをまとったロケットガールたちのラインダンス。Aラインのミニスカートって、実は足の形がばっちり見えてしまうんですね。危険アイテムですね(実感)。
 
大階段が登場すると、春野さんも登場。周囲を短パンにガーターストッキングという超セクシーダイナマイツな格好をした娘役が踊り、大階段ではベスト姿の男役が踊ります。チラリズムはオギー好みですね。私も鼻血警報出てましたけど(笑)。大階段での男役の群舞は、歌劇団OGの若央りささんによる振付。フォーメーションが新鮮で、小気味良いダンスでした。春野さんはパープルにゴールドがあしらわれた豪華なダブルのジャケットです。
 
パープルピンクのドレス姿の桜乃とデュエットダンスの後、パレードへ。宝塚の代名詞、羽根はトップコンビだけ、娘役も男役もほぼプロローグで着用していたタキシード姿でのパレードですが、それでも華やかな雰囲気。シンプルな中にも、ゴージャス感とエレガント感が十二分に発揮されたショーでした。
 
 
簡単にショーの流れを書いてきましたが、思ったことをひとつふたつ。
 
まず一点目は、実力派を巧みに目立つ位置に立たせている「適材適所」システムがしっかり取られていること。特に娘役は、ダンサーの花野じゅりあちゃんや鈴懸さんがしっかりと目立つ位置で起用され、桜一花ちゃんもアメリカンガールというキュートな個性を活かせる役をもらっていて、とてもイキイキと舞台を駈け回っていたのが印象的でした。
 
 
そしてもう1点。
 
オギーのショーのすごいところは、何気ないショーの構成の中で、その組の政治力学というか、それぞれのスターが置かれている「立場」というものが如実に見えてしまうところです。
 
今回、それを非常に強く感じたのが、花組2番手のはずの、真飛聖。前回公演を観た時も、真飛の花組における存在感には何となく、違和感のようなものを感じてはいたのですね。(言葉にするのはとても難しいのですが…)手っ取り早く言えば「浮いてしまっている」ような。
 
真飛の花組における「位置」が、今回のショーではっきりとした形を見せて、観客の前に現れたような気がします。お芝居では春野と全く違う次元での出番だし、一緒に舞台に出ていても絡む場面はありません。ショーでもほとんど絡む場面がない。
 
花組でトップスターにいちばん近い位置にいながら、トップスターと全く交わる瞬間がほとんどないのです。あるとすれば、「ナイトクラブ」の場面でしょうか。でもそれも、がっぷり組み合う、という感じではなく、ちょっと距離を置いた存在になっています。それが、いろいろな意味で真飛を「浮いた」存在にしてしまっています。この存在感が次回公演以降、どのように変化していくのか、それは真飛自身の努力によるしかないでしょう。
 
********************************
 
…今回は、ものすごくまとまりのない文章になってしまって、申し訳ありません…。何を、どこから、どのように書き進めていけばいいのか、考えあぐねていたのです(特にお芝居)。結果的に、どっちつかずで抽象的な文章となってしまいました。次回はがんばりますので、またお越しください(苦笑)。
 
賛否両論(?)な花組公演は、明日が千秋楽。春野さん、そして花組の皆さん、矢代さん、お疲れさまでした☆
 
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