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マイケル・ジャクソン THIS IS IT [映画]

マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・エディション(初回生産限定盤)

マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・エディション(初回生産限定盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2009/10/28
  • メディア: CD

今年6月25日に急逝した「キング・オブ・ポップ」、マイケル・ジャクソンが、7月にロンドンで開催する予定だったコンサート、『THIS IS IT』のリハーサルや製作過程を記録していたフィルムを編集したドキュメンタリー。10月28日に世界同時公開されました。

ネットやメディアでも大きく話題になりましたし、周りの人からも「すごく良い映画」と聞かされ、これまでマイケル・ジャクソンや洋楽に興味がなかった私でも、楽しめるのかな…?と思いつつ、映画館に行って来ました。製作過程やリハーサル風景を撮影したメイキング映像だと聞いたので、そういう視点からも楽しめるかな、と。

いやぁ…凄いです。「凄い」という言葉しか見つかりません。

今さらながら、あれだけの才能と実力に恵まれ、誰よりも豊かで純粋な心と人を惹きつけずにはおれない求心力を持つマイケル・ジャクソンという存在が、あのような最期を迎えなくてはならなかった事が、残念でなりません。そして、ショーというにはあまりにも壮大すぎる、マイケルの創り上げた「世界」が、彼を待ち続けていた無数のファンの目の前で実現出来なかった事が、惜しくてなりません。

映画は、ロンドン公演に向けて、オーディションで選ばれたメインダンサー達のインタビューから始まります。彼らに共通するのは、マイケルに対する深い敬愛と崇拝の念。本国ではトップクラスのダンサーとして活躍する彼らが、まるで子どもに戻ったかのように瞳をキラキラさせて、マイケルと同じ舞台に立てる幸せをイキイキを語ります。

マイケルとともに、彼の「世界」を創り上げるスタッフ、共演者も一流の実力者。

素晴らしいな・・・と思ったのは、皆がマイケルを信頼し、尊敬していると同時に、マイケルも皆を心から尊敬し、信頼しているのがとても伝わってくるところ。だからこそマイケルは納得するまで自分の要望を伝えようとするし、スタッフや共演者も率直に意見や質問を彼にぶつけていきます。

特にこのコンサートのクリエイティブ・パートナーであったケニー・オルテガ。彼のマイケルに対する言動は、とてもフレンドリーでありながら敬意にあふれています。アーティストのテンションとモチベーションを高めつつ、必要なことはきっちりと確認する、その姿勢は個人的にとても勉強になりました。

コンサートは、クレーンやセリ、ダイナミックな舞台機構だけでなく様々に工夫をこらしたCG映像も製作されていて、それがどの曲で、どのように使われるのかも見どころです。また、この映像たちもひとつひとつ凝っていてね~、本当に面白いです。スターウォーズばりの大行軍や、ハンフリー・ボガート(かな?)との共演や、まるでノーマン・ロックウェルの絵を見ているような映像とか、美しいジャングルとか・・・。

一流のスタッフに共演者、ダイナミックな舞台装置、壮大な映像に囲まれてもなお、マイケルのオーラは影をひそめる事がありません。その輝きはむしろ、大きく強くなっていくように感じます。

コンサートリハなので、歌唱はフルヴォイスではないらしいのですが、初めてマイケルの歌をちゃんと聴く私には、あらためてそう言われるまで、まったくその事に思い至りませんでした。

バックコーラスの女性シンガーと、「I Just Can't Stop Loving You」をムードたっぷりに歌い上げたマイケルが、後で「今はウォーミングアップだから、声はあまり出したくないんだ」と言っているのに、「そっか、これ、リハだったんだよね!」と再確認したくらい(苦笑)。それほどまでに、豊かで美しい、伸びやかな歌声。

そしてもうひとつ圧巻なのが、ダンスパフォーマンス。あれだけ世界トップレベルのダンサー達がそろっていても、ひとたびマイケルが踊り出すと、やはり彼に目を奪われてしまいます。

身のこなしの鋭さ、ひとつひとつの振りの的確さ、腕や足の位置の角度・・・すべてにおいて完璧。コンサートを行うのは数年ぶりと聞いていたのですが、そんな事をまったく感じさせない躍動感です。

スタッフとディスカッション中に、マイケルがおどけて、膝を伸ばしたままふわっと足を前に振り上げるような仕草をするシーンがあるのですが、膝がまっすぐ綺麗に伸びているんですよね。まるでバレエのプリンシパルのよう。ダンスの基礎訓練をしっかりしていないと、あそこまで太股から膝下にかけてピーンとまっすぐ伸びないと思います。

シンガーとしても、ダンサーとしても一流というか、天性の才能に恵まれた人だったんだぁ・・・と、今さらながら驚嘆しました。

マイケル・ジャクソンと言うと「スリラー」がとても有名ですし、曲も超絶的にテンポが速くてスピーディーなイメージがありましたが、バラードがとても素敵ですね。

エンドロールに流れた「This Is It」や、映画を見た後に「着うたフル」でダウンロードした「You are not alone」は、柔らかくて温かな歌声で、心に染みこむような優しさにあふれています。

「今」を生きるパワーを、たくさんもらえる映画です。

マイケル・ジャクソン THIS IS IT -オフィシャルサイト


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コメント 4

カオリ

ワタシもマイケル亡き後、テレビでたくさんの映像を観て「すごいアーティストだったんだなぁ」と気づいたクチです。この映画も評判がとってもよいので、ぜひぜひ観に行きたいと思ってます。あと2週間なんですよね、急がなきゃっ。
by カオリ (2009-11-16 10:24) 

★とろりん★

カオリさま、

nice!とコメント、ありがとうございます!!

マイケルの映画は27日まで公開中らしいです。ぜひぜひ、ご覧になってみてください!ドキュメンタリーとしても、映像作品としてもオススメです。
by ★とろりん★ (2009-11-17 23:16) 

カオリ

今日、観てきました!
ほんとに素晴らしい才能を持っていたのに(きっと陰でものすごい努力をしていたのでしょうけど)、こんなことになって・・・残念でしたね。いろいろ考えさせられる映画でした。TBさせてください。
by カオリ (2009-11-21 00:23) 

★とろりん★

カオリさま、

コメントとTB、ありがとうございます!!

本当に今さらですけれど、彼の存在はすごいものだったんですよね。今までメディアでは見られなかったMJの姿を見ることができただけでも、価値のある作品だったと思います。
by ★とろりん★ (2009-11-22 12:44) 

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