森下 『みの家』 桜なべ

小学校時代からの友人が、東京に遊びに来たので、プチ観光に同行することになりました。「ランチ、どうする？」と訊ねた私に、友人が指名してきたのは・・・



じゃじゃん。昔ながらの看板とのれんが歴史を感じさせるお店、森下にある「みの家」さんです。桜なべ、つまり馬肉料理の専門店なんですよ～。創業は明治３０年ですから、１１０年以上の歴史を持つお店です。

のれんをくぐって店内に入りますと、三和土（たたき）に下足番の女性が控えています。脱いだ靴を預けると、木で出来た下足札を渡されます。



↑下の一回り大きな札が下足札。こちらはすでにお会計を済ませた後なので、会計札も一緒にいただいています。

三和土を上がって、縄のれんをくぐると、１階のお座敷が。奥には縁側と、その向こうに小さなお庭が整えてあり、いかにも明治大正時代のお家のたたずまい。お座敷は大広間のようになっていて仕切りなどなく、長机が二列、ズラーッと並べられていて、等間隔にコンロが置いてあります。

注文したのは、「桜なべ」（1800円）二人前と「馬肉たたき」（1500円）。お品書きも兼ねたしおりに桜なべの作り方が書かれていますが、お給仕の女性も丁寧に説明してくださいます。

しばらくすると、浅めの鉄鍋（取っ手の部分にお店の紋と、「みの家」という文字が記されています）がコンロの上に置かれます。

鉄鍋の中にはすでに馬肉とお味噌、タレが入っていて、火が付けられると即座に味噌を溶いてお肉をなじませるように、との事。説明通りに、せっせせっせと箸を動かす我々。

お味噌が馬肉になじんだ頃に、ざく（ネギ、白滝、麩）を投入。これは煮詰まり具合を見ながら少しずつ入れていくのがポイントとか。お肉の色が変わったら、もう食べ頃です。

そしてできあがりました、桜なべ！！



ぐつぐつ。お椀に生卵を溶きほぐして、いただきま～す！！

さて、肝心のお味は・・・美味し～～～～～～いっっっ！！！（・・・普通の感想ですみません＞汗）

さくら肉（馬肉）は赤身ですが、クセがまったくなくて、スッキリとした後味。そこに濃厚で熱い味噌タレが絡むので、何とも言えない旨味と甘み。ざくにもぎゅ～っと濃い味わいが染みこんで、とても美味しい。私が特に好きだったのは、お麩。柔らかい食感にジュワ～っと溶け出す熱いタレの甘みが、もう最高に幸せ！！

とにかく短時間勝負の「桜なべ」ですので、友人も私も「桜なべ」をいただいている間は、ほぼ無言（笑）。時々出る言葉と言えば、「美味しいねぇ～・・・」でした（笑）。

ひととおりおなべを平らげたところで、御飯（300円）１人前を注文。おひつに入ってで来るので、２人で充分すぎる量です。ここで、お椀に残っている生玉子を鉄鍋の中に投入（追加で生玉子を注文することも出来ます。50円）。

鉄鍋の中に残ったタレを一煮立ちさせて、それをほかほかの白い御飯の上に乗せると・・・桜なべの玉子とじ丼のできあがり！これがまた、美味しくてね～・・・。白米に、馬肉の旨味がぎゅぎゅっと詰まったタレが絡んで、ほ～んと、幸せな美味しさでねぇ・・・。感動でした。（←ものすごいボキャ貧ぶりを露呈し続けている）

おなべをいただいている間は、「馬肉たたき」も存在を忘れ去られていました。いや、おなべに忙しすぎてお箸をつける暇とタイミングが皆無でした（笑）。



馬肉たたき。ひと口いただくと、お肉のあまりのさっぱりとした味わいに驚き！！

「牛のたたき」は時々いただきますが、いかに牛肉は、肉としての味がしっかりとついているのかがよく分かりました。馬肉は、肉としての味が濃くなくて、本当にさっぱりとしています。トマトベースのドレッシングもよく合っていて、さっぱりと美味しかったです。

お会計はお席で済ませます。支払いが済むと、上述のように、「会計済」の札を渡されますので、それと下足札を合わせて下足番の女性に渡すと、靴が出て参ります。本当に古き佳き江戸前情緒が生きているお店ですね。

都心からは少し離れますが、何だか時が止まったような落ち着いた雰囲気の中でサラサラッといただく桜なべ。乙なものでございます。機会があれば、ぜひぜひ。

★馬肉料理　みの家★
住　　　所：東京都江東区森下2-19-9
電話番号：03-3631-8298　（←バニクヤ、らしい…）
営業時間：12:00～14:00、16:00～21:30（L.O 21:00）
定休日：毎週木曜日 （5~10月は第３水曜日も休み）
アクセス：地下鉄新宿線・大江戸線「森下」駅下車、Ａ４出口より徒歩１分
公式HP：http://www.e-minoya.jp/


地図貼付機能がリニューアルしたので、トライしてみました♪

★おまけ★

みの家さんに行く前に立ち寄った、東京タワーと増上寺。


ツーショット撮影。

この他に、神田教会、深川不動、富岡八幡宮などを散策。はからずも、神道・仏教・キリスト教の建築物を散策することとなり、それぞれの文化や歴史を感じることの出来た１日でした。