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百済の里~宮崎県美郷町南郷区~ [旅]

宮崎県美郷町南郷区(旧・南郷村)には、百済の王族が戦乱を逃れて隠れ住んだという伝説があり、各所にその伝説を色濃く映す建物や宝物がたくさん残されています。

7世紀後半、新羅との争いに敗れ滅亡した百済の王族は日本へと逃れ、やがて美郷町南郷区と木城町に分かれて移り住んだと語られています。このうち南郷区では禎嘉王がその生涯を終えたと語り継がれており、神門神社(みかどじんじゃ)には禎嘉王が祀られています。

神門神社.JPG

神門神社本殿は通常の日本の神社とは異なる造りとなっているようで、屋根には獅子や鯱鉾のような装飾物が見られます。国の重要指定文化財となっています。

この神門神社所有の宝物の中には百済王族の遺品とされている銅鏡が多数保管されており、その中に「唐花六花鏡」という鏡があります。これが、奈良県の正倉院に所蔵されているものと同一品だそうな。その縁で、南郷区には正倉院と同じ造り、寸法の「西の正倉院」が建てられました。

西の正倉院全景.JPG

宮内庁の協力や当時の建設大臣の特別許可を得て、門外不出とされていた奈良の正倉院の原図をもとに、使用する造営材や金具まで忠実に再現された「西の正倉院」。内部は資料館となっており、気軽に所蔵品を見学することができます。

西の正倉院景色.JPG

山深い里で、大切に大切に守られ、受け継がれてきた伝説。人の思いというのは、連綿と繋がっていくものなのですね。


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