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「独楽」と「独歩」~市川亀治郎 in 『男前列伝』~ [歌舞伎]

先日、日生劇場に歌舞伎を観てまいりました。久しぶりの歌舞伎、やっぱり良かったあ…。今月の日生は、熱いです!!

さて、十二月大歌舞伎@日生劇場レポは追ってご紹介するといたしまして(…ホントですか?)、今日は少し、違うお話を~。

偶然ですが、日生へ行った日の夜、何気なくテレビをつけたままにしていると、NHK-BS2チャンネルで「男前列伝」という番組の再放送が始まりました。

通常はBS-hiで放映されている番組のようです。
番組情報によると、「現代の男前」が「伝説の男前」を語る、というのがコンセプト。へええ、こんな番組があったんですねえ。

その夜に放映されたのは、「熊谷守一×市川亀治郎」。

97歳で亡くなるまでの約30年間は自宅の敷地から一歩も出ることなく、その庭の生物や風景だけを描き続けた画家・熊谷守一の生き方を、若い頃から型にはまることなく歌舞伎の世界を邁進し、まるで正反対の道を歩いてきたかのように思える亀治郎丈がたどります。

以下、頭の中の録画機能を再生しつつご紹介。(亀次郎丈の言葉は、「こんな感じのことを言っていたように思う」という程度のイメージでお読みくださいませ)

守一の作品と対峙したり、熊谷邸の庭をイメージさせるお家(溝口健二監督がお住まいになっていた家だとか。ちなみに本物の熊谷邸は、現在は美術館となっているそうです)の、鬱蒼とした木々に囲まれてうたたねしてみたり、あくまでも自分のペースで守一の足跡をじっくりと感じていく亀治郎丈。

庭の石に座ってみて、「時間がもったいないと思っちゃう。ここに30年はいられないなー」とか、自分の気持ちをそのまま言葉にする亀治郎丈。普段通りの率直さは、テレビでも変わりません。

庭の草の上に寝転んでみて、「葉っぱの裏が見えるー」と無邪気に言いながらも、「死んでいく時に見る景色って、こんな感じなのかなー…。昔の人って、お腹が空いて行き倒れて死んでいくこともあったんじゃないですか。その時、最後にこの景色を見たら、それで幸せを感じるのかなー」と、ハッとするような言葉を口にするのも、亀治郎丈らしい感覚ですよね。

守一が座右の銘とした言葉があります。「独楽―独りを楽しむ」。

対する亀治郎丈は、自室に「独歩」という書を掲げているのだそうです。まるで彼の生き方をそのまま表現しているようです。

本人は、「うーん、ずっと歩いてきて、気がついたらひとりだった、みたいな感じかな」と笑いながら仰るけれど、2001年からファンとして応援してきた者としては、その言葉はとっても深く感じます。

…と、ここまでダラダラと書いてきて、実は、この記事で言いたいことはただひとつ。



亀ちゃん…本当に、イイ男になったわ~っ[黒ハート][黒ハート][黒ハート]



と、いうことです。(笑)

亀治郎丈は、ここ2~3年で本当に男っぷりが上がりましたよね~。番組サイトの
男前写真館に掲載されている写真を見ても、凛々しくて、それでいて笑顔は穏やかで、男性としての自信や落ち着きがすごく伝わってきますもの。

色々な経験や体験を、すべて自分の糧として吸収し、育ててきた結果が表情のひとつひとつに表れてきているように感じます。内面的にも充実期に入っているのでしょうね。本当の意味で「男前」になってきたな、ってすごく思いました。

そんな亀ちゃんが、来月の新春浅草歌舞伎の第1部で踊るのが、『猿翁十種の内 独楽(こま)』。
公演情報は、コチラへ☆

はからずも、亀ちゃんが今回の番組で出会った守一の座右の銘、「独楽」と同じ字なのですね。なんだか不思議な縁(えにし)を感じました。

そういえば、来年は亀ちゃんファンになって10周年を迎えます。その節目を前に、あらためて彼が歩いてきた道を思い、彼の魅力をあらためて実感したひとときでした。

亀ちゃん、これからもどんどん素敵になって、ファンをドキドキさせてくださいね!(最後はお約束のファンレター化)


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