桜の雨、いつか ~井の頭公園の桜~ [桜咲く国]
花散らしの雨の日、井の頭公園を訪れました。朝から雨と風が強かったのですが、昼ごろにいったん止むと予報が出ていたので、思い切って出かけてみました。
昨年の井の頭公園の桜の様子は、コチラ☆
井の頭公園駅に着いた時には、雨も止んで風もおさまりました。嬉しい!
まだまだ、風に負けず咲き誇っている桜たち、強い!池の水面には、一足先に枝を離れて舞い降りた花びらが浮かんでいます。
花の路を小舟で進むのも、ロマンチックですね。
強く風が時折吹きつける中、去りゆく春の空気を心に留めるべく、園内をゆっくりとお散歩。
風に吹き寄せられて水面にできた花筏(はないかだ)。真ん中にできた一筋の道は、ボートが通った跡です。
七井橋が見えてきた頃から、急に強い雨が降り出しました。
そんな雨にも負けず、たくさんの人が花の姿をカメラにおさめています。
七井橋の真ん中から、井の頭池全景。
ん~、気持ち良い!!
花の陰で雨をしのぐ鳥さんたち。
このまま雨が強くなるようだったら、吉祥寺駅へ向かおうかな・・・と思っていたのですが、七井橋を渡り終えた頃に雨が小ぶりになってきたので、そのままお散歩を続行。先ほど歩いてきた遊歩道とは対岸にあたる道を、井の頭公園駅方面へと戻ります。
池の上には強い春風に吹き寄せられた桜の花びらが集まって、道を作っています。散ってもなお美しい桜。
枝先と水面に咲く桜の花を心和む気持ちで眺めていると、ふいにひときわ強い風が音を鳴らして公園の中に駆け込んできました。
次の瞬間、公園の中は見たこともないような、花吹雪の世界に。はらはらと舞い上がる桜の花びら。さざめく池の水面でゆらゆらと揺れる花の波。くるくると地上を遊ぶ花の渦。強く激しい風の中、いつまでも降り注ぐ花の雪・・・。
激しく美しく舞い上がる花の雪に、一瞬のうちに心奪われてその場に立ちすくんでしまいました。儚さと美しさは、何と表現したら良いのか・・・。
狂おしく花が舞い散る様子を何とか写真におさめたいと何度もシャッターを切ったのですが、なかなか思うようには写りません。いちばん美しい瞬間というのは、カメラのファインダーではなく、人の瞳と心にそのまま焼きつけるべきもの、なのかもしれませんね。
今年も、たくさんの桜に出逢うことができました。
壮麗な千鳥ヶ淵、静謐でたおやかな国立能楽堂、はずむように晴朗な神楽坂、妖艶な目黒川、そして質実剛健の井の頭公園。ひと口に「桜」と言っても、根を下ろしている場所や種類、周辺の環境や空気で、それぞれ違った趣と美しさを見せてくれます。
東京の桜はもう少しで季節を終えそうですが、桜前線はまだまだ日本列島を北上中。1日も早く、日本中にさくらの便りが届きますように。
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