永田平八 リュートコンサート [ワールドミュージック]
◆◆◆ 永田平八 リュートコンサート ◆◆◆
2005年4月15日(金) GGサロン(東京・要町) 19:00開演
向かって左側がリュート、右側の、ギターに近い形をしているのがビウェラ。
「リュート」という楽器をご存じですか?
中世の絵画に描かれている天使や吟遊詩人が抱えている、
琵琶のような形をしたギターです。
リュートという楽器は日本ではとても馴染みの薄い楽器かと思いますが、
ペルシャが発祥とされ、中世ヨーロッパでは「楽器の王様」と呼ばれて
宮廷音楽には欠かせない存在でした。
そして、リュートの日本人演奏家の第一人者が、永田平八。
仏・ストラスブール国立音楽院リュート科を首席で卒業、金メダルを獲得。
以来、平幹二郎主催のシェークスピア劇や(ライフワークと言っても良いでしょう)
映画『天空の城ラピュタ』や『もののけ姫』などで演奏を担当される一方、
中世バロック音楽やルネサンス音楽の演奏活動などで
幅広く活躍されていらっしゃいます。
5月にはこんな演奏会にも参加されるんですって。↓
●空想・安土城御前演奏会 ~信長公ご所望の南蛮音楽と踊り~
2005年5月14日(土) 浜離宮朝日ホール 16:00開演
http://www.geocities.jp/lute21jp/10information.html
中世の宮廷舞踊も観られるそうです。何か楽しそうな演奏会でしょ?
興味がある方は、ぜひぜひ。
***
お仕事の関係ではありますが、永田氏には大変お世話になっております。
ちなみに、永田氏のとろりんに対する印象は…「少年のような人」。
永田さん、ワタシも一応、女の子なんですが…(笑)。
そんなお茶目な永田さんですが、今回の記事を追加するにあたり、
最近できたばかりの公式サイトを参考に拝見させていただきました。
…実はリュートの世界ではものすごい方なんだと、初めて実感しました。
出直します、永田さん(汗)。
*****
【プログラム】
*グリーンスリーヴス
*窓から帰って愛しい人よ
*道化師ケンプのジグ
*ロビンフッドは緑の森へ去り
*牡牛を見張れI&II
*千々の悲しみ、クラロス伯
*ハープを模したファンタシーア
*アレクサンドレのパヴァーナ
他
【カンゲキレポ】
会場はこじんまりとしたビルの中にあり、入る前は「…本当にここかな…?」
と一抹の不安がよぎったのですが、意外に落ち着いた感じのホールで安心。
何よりもギター専用のサロンホールということで、防音設備も響きの具合も
非常に良くて、演奏に集中して聴き入る事ができました。
(でも、2時間近くパイプ椅子はツライ…)
コンサートは2部構成。
第1部はリュートによる演奏、そして第2部はビウェラによる演奏。
ビウェラというのは、中世スペインの宮廷音楽で愛された楽器だそうです。
柔らかい音色に込められた、優しさの中に哀切を感じさせる
リュートの響きは、心が穏やかに鎮められていくようで、好きですね~。
ギターに近い形をしたビウェラの響きは、リュートと比べて軽やかさと
まろやかさが加わり、よりふくよかな音色を聴く事ができました。
こうやって楽器は人々の手によって工夫され、深められていったんだなぁ、と実感。
楽器は、人間が生み出した最高の発明品かもしれませんね。
*
でもね、永田さん…。
1部も2部も、MCなしでぶっ続けで演奏されると、
初心者にはさすがにしんどいです…。
曲目の紹介もほとんどない中で、淡々と、しかもほとんど途切れなく
演奏を展開していく永田氏…。一曲と一曲の合間もそんなに空けず、
そのうち、「今、どの曲を演奏してるのかしら…?」状態に。
サロンのようにアットホームな感じでのコンサートでしたし、
簡単な曲の紹介があれば嬉しかったです。
「グリーンスリーブス」と「窓から帰って、いとしい人よ」以外は
初めて聴く曲ばかりでしたが、流れるようなメロディーから弾むようなメロディーまで、
色々な演奏手法を見せて下さって、心癒されるひと時でした。
*****
リュートコンサートというよりは「永田氏と私」みたいなレポに
なってしまいましたね(笑)。でも楽しんで頂けると嬉しいです。
永田さんのHPとブログも、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね。
永田平八 公式HP http://www.geocities.jp/lute21jp/
公式ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/lute21jp
今日のお星さま…★★★☆☆ (これからもよろしくお願いします♪を込めて)
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