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ミュージカル『CATS』 大興奮と大はしゃぎの回転席レポ [劇団四季]

2006年8月19日(土) 五反田キャッツシアター 17:30開演

このポスターに出ている猫と役者さんの顔と名前がどちらも一致したら、
あなたもすっかりキャッツ博士(笑)。

東京では5回目、人生では通算10回目のキャッツ観劇です。(意外と少ない?)

しかぁぁーしっっっ!!しかしっっ!!
(久々の谷原章介@デザインラボ。いつもより力入ってます。しかもリフレイン)

今回のお席は、ちょ~~~~っと違いますよ!
とろりんキャッツ史上、初めての「回転席」での観劇です!!
21年越しの夢が叶いました!!

説明しよう、回転席とはっ(とろりんさん、キャラ変わってますけど)。

CATSシアターは、文字通りミュージカル「CATS」を上演するためだけに
建築された特設劇場です。様々な角度からの観劇を楽しんでもらうため、
ステージは円形状をしています。

このステージ、開演前は客席からは見えないよう、正反対の方向を向いています。
そして、オーヴァーチュアと同時に180度回転して、その全貌を客席に現す、という仕組み。
特設劇場ならではの演出であり、劇団四季のCATS一番の目玉と言えます。

最前列から4列目までのS席は、この円形状のステージの一部に設置されているため、
オーヴァーチュアではステージと一緒に舞台の正面位置まで回転するのです!!
このお席のことを、「回転席」と呼んでいます。

***

私が初めてCATSを観たのは、1985年の大阪初演の時。
この時、初めて受けた衝撃が、「回る座席がある!!」ということでした。
既存の劇場では考えられないこの大胆で斬新な仕組みは、
幼い私の心を一気にわしづかみにしました。

以来、いつかは回転席でCATSを観たい、というのが密かな夢でしたが、
最近は劇場の中にCATSの舞台装置を組み込む「シアター・イン・シアター」
形式が主流となり、回転席の設置は福岡公演以来、8年ぶり。
東京では10年ぶりになります。

*****

今日のお席は4列目。
回転席としては一番後ろの列ですが、センターなので観やすいお席。
昨年末の観劇ですっかりCATS贔屓になったちぇぶさんとの観劇です。

腹が減っては戦ができぬ…と、まずは資生堂パーラーのカウンターで販売している
「ミニカレーパン」を食しつつ、心を鎮めます。とはいえ、
「回転席は5分前までに行かないと、入らせてもらえへんかったりするんかな」
と、そわそわ、きょろきょろ。
故郷の言葉が丸出しのあたり、とろりんさんの緊張ぶりとそわそわぶりがよく分かります。

さて、満を持して劇場内に入ったものの、回転席は生まれて初めての経験。
しかも、開演前は他の座席からは見えないところにあるので、
まず、自分のお席へどう行けば良いのか、皆目見当がつかない(笑)。
劇場係のお姉さんに訊ねてみると、お席まで案内してくださいました。

☆回転席の特典、その1。
自分の席まで、ステージを上を歩いて行けるのです!!

開演前は、通常の通路を使って座席へは行けないため、
係の誘導で、ステージを横切って座席まで移動します。
「お足元にご注意ください」
と言われて、緊張しながら憧れのステージの上へ…!!

何でもない風を装いながら(笑)、高鳴る胸をおさえて歩いたステージ。
たった30秒ほどの出来事でしたが、私にとっては夢のような時間でした。
まるで雲の上を歩いているような、フワフワした感覚…。感動…。

材質は、普通のゴム底の靴なんかですとしっかりと止まりますが、
布地などはスルーッと滑るように出来ています。激しいダンスが見ものの
CATSですから、出演者が怪我をしないよう、激しい動作も無理なく
こなせるように設計されています。

座席につく前に、係のお姉さんからおとなしく説明を受ける回転席初心者たち。
「開演しましたら座席は移動しますので、後の棚に荷物は置かないようお願いします」。
既に我を失っているとろりんさん、
「座席の下は荷物置いても大丈夫なんかな」などと口走り、
「それは大丈夫でしょ、どう考えても」と、ちぇぶさんに突っ込まれていました(笑)。

☆回転席の特典、その2。
開演前から猫と遭遇できる!

前回、ジェリクルギャラリーから観劇した時に目撃したのですが、
まだ他の観客が着席していない頃から、ステージ上には猫が登場してくれるのです。
どこの席より早く猫に出逢えるのも、回転席ならではのお楽しみ。

と、言うことで、早く出てきてくれないかなぁ~、と思いつつ準備をしていると、
ちぇぶさんが、「とろりん、とろりん、そこ。」と呼びかけます。

「え?」
と、ちぇぶさんの指さす方向を振り返ったとろりんの目にいきなり飛び込んできたのは、
先ほど「荷物を置かないように」と注意を受けた棚の上にちょこんと座っている、猫!!

振り返ったのと同時にバッチリ目が合って、
「うおぉぉぉっ!!」
と、思わず声を出して驚いてしまいました。絵に描いたような驚きっぷりでした(笑)。
(とろりんをナイスな具合に驚かせたこの猫↑は、ランパスキャットだと思われます)

開演前の注意が流れる中、一足早く現れた猫たちは、3匹(目測)。
「それでは、ミュージカル『CATS』、開演いたします」
というアナウンスとともに、ステージ上のゴミの中へと連れだって消えていきました。

さぁ、いよいよ開演です!
思わず飛び上がるような大音量とともに、オーヴァーチュアが始まります!
そして…!!

☆回転席の特典、その3。
回る、回る、とにかく回る!!

ゴオォーン…という音と同時に、ゆっくりと舞台が動き始めます。
私たちの座る席も、舞台と一緒にゆっくりと動き出しました。

うおぉぉぉぉぉぉおおおーーーーーーーっっ!!!!
動いてるうぅぅぅーーーうっっ!!!回ってるううぅぅぅーーーーーうっっ!!!!!
バシバシバシバシ!!

…とりあえず、これが第一印象です(笑)
興奮のあまり、回転している間、隣の席のちぇぶさんを叩きまくっていました。
黙って、ずーっと叩かれ続けていたちぇぶさん…すみませんでした(笑)。

回転は180度、つまり半回転です。
それでも、オーヴァーチュアの後半くらいまでかかってセッティングされるので、
稼働時間は意外に思えるほど、長かったです。

一緒に回る舞台装置の裏側で、背景がグーッと変わっていき、
おなじみの月と星空の背景が見えてきた時は、何とも言えない不思議な感覚でした。
これまで動かなかったものが動き、見えなかったものが見えてくる、という不思議。
今でもまぶたの裏に焼き付いて離れません。

***

あとはいつもの通り、CATSワールドを思う存分楽しみました!
迫力も倍増なら、感動もまた倍増!!
「観てるだけじゃなくて、一緒に歌いたくなった」
という、観劇後のちぇぶさんの感想が、回転席の感動を的確に表現しています。

回転席はステージ直近なので、本当に言葉で表せないほどの圧倒的迫力です。
席が舞台と一体化していますから、ダンスの振動や息づかいがダイレクトに伝わってきます。
群舞で猫が一斉に回転してバッと停止すると、その反動が席にも伝わってくるのです!
まるで、自分も猫となって一緒に「CATS」の世界で歌い、踊っているような感覚。

それぞれの猫のメイクも細かいところまで観察することができましたし、
結構みんな、「シャァッ(引っ掻く時の声)」とか、猫っぽい声を発していることも発見。
間近で観ることができると、その分楽しみも大きいですね。

目線もたっくさんゲットできて、とろりんさん、浮かれまくりのはしゃぎまくり。
いつもより盛大に手拍子をし、一緒に歌っておりました(笑)。
フィナーレの時には、ラム・タム・タガーから指さし目線をゲットしました!きゃあー☆
(分かります?指さされながらウィンクされちゃいました。ぐふふ☆←暴走中)

今はちょうど夏休みだからでしょうか、子どもさんへ向けたサービス満載でした。
ラム・タム・タガーはダンスの相手に小学生の女の子を連れてきたり、
バストファージョーンズもカーネーションを最前列の女の子にあげていました。
…何で私にくれないのおぉーっ!(←小学生に嫉妬する大人げないとろりんさん)。

グロウルタイガーの場面、演出が変わりましたよね。
シャム猫軍団の大将役の勤めるギルバートとの対決シーン。
前回、ギルバートは長い棒を使ってグロウルタイガーを追いつめていましたが、
今回は剣を使っての決闘でした。剣と剣が組み合うたびにカン!カン!と
迫力のある音が出て、こちらの演出の方が息を呑む迫力です。

***

今月はCATSデビュー、という役者さんも多かったように思います。
結構初めて観る役者さんも多く見受けられました。(個人的に、ですが)
とろりん的に気になった猫(役者)さんを紹介しておきまーす。

誰よりも勘の鋭いメス猫、ディミータを演じていた飛田万里さんは、
これまでジェミマを演じられる事が多かったので、劇中、何度も
「あ、ジェミマ、じゃない、ディミータか」と思ってしまいました。
シャープな踊りとチャーミングな笑顔が素敵な猫さんです。

ボンバルリーナを勤めていた松下沙樹さんは、少し調子が悪かったのかな?
それとも緊張していらっしゃったのかな?音程に若干乱れがあり、
踊りや動きも少し精彩を欠いていたように思います。

「セクシーダイナマイト猫」としての存在感は充分ですから、肩の力を抜いて
舞台を勤められるようになればもっともっと素敵な役者さんになれると思います。

ジェリーロラム=グリドルボーンを演じた遠山さやかさんも、個人的には初お目見え。
高音にブレがなくしっかり伸びて、楽しみながら落ち着いて歌を聴くことができます。
時々(というかグリドルボーンの時)、表情を作りすぎるのがちょっと気になるかな…。

ラム・タム・タガーの福井晶一さんは、大阪公演ではずっとマンカストラップ役。
そのせいか、とろりんの中では「マンカストラップ=福井さん」という図式が勝手に
できあがっておりまして…。まだまだ「型にはまった」感のあるタガーですが、
男前っぷりを活かして、猫だけでなく女性客も発情させまくっていました(笑)。
ええ、私も含めて(笑)。

前回観劇した時には鈴木由佳乃さん演じる
おばさん猫・ジェニエニドッツに魅了されていたちぇぶさんですが、
(詳細はコチラの記事を参照の事)
今回は、磯津ひろみさんが勤めていらっしゃいました。

「やっぱり、違う役者さんだと持っている雰囲気とか違うから、ジェニエニさんも少し違うね…」
ちぇぶさん…ちょっとがっかりしてる…??(苦笑)

今回の観劇で一番心に残ったのが、グリザベラを演じた早水小夜子さん。
かなり前からグリザベラを持ち役にされている方です。

クライマックスの「メモリー」の絶唱は、これまで東京公演で聴いた中で一番感動しました。
歌の世界に自分も惹き込まれるというか、包み込まれるというか…。
シラバブとのデュエットから、「♪お願い あたしにさわって あたしを抱いて♪」と
歌い上げる場面は、グリザベラの「魂」に触れたような気がして涙が止まりませんでした。

***

さて、はしゃぎっぱなし、舞い上がりっぱなしの時間も過ぎ去り、
カーテンコールへ。ここでも、素敵な体験が待ち受けていました!

カーテンコールで猫さんと客席の握手タイムはCATSの風物詩です。
今回のお席は、4列目のセンター。席のすぐ後ろが通路になっています。

でも、猫さん達は舞台から見て縦に走っている通路に沿って握手していく事が多いので、
今回は握手は難しいだろうな~、と思い、2階席チェックをしていました。
(2階席のどの辺りにどの猫が握手に行っているのか。後学のため)

下手(舞台に向かって左側)の2階席ばかり見ていましたら、
何やら髪の毛を触られた気配…。

「ほよ?」と振り返ってみると、なんと、上手の方からやってきた
おばさん猫・ジェニエニドッツが、自分が来たことに気づいていない
とろりんの髪の毛を、クシャクシャクシャ~ッといじっているではありませんか!
そして、やっと気がついた私と、あったかい握手をしてくれました!!
いやーん、嬉しーいっ!!

ふふふ…握手はあっても髪の毛までいじってもらえた観客は少なかろうて(笑)。
それにジェニエニドッツは大好きな猫の一匹ですから、特に嬉しかったです。
(携帯のメールアドレスにしようと試みたこともあります>笑。字数制限で諦めましたけど)

しかし、左隣に座っていたちぇぶさんに知らされるまで、
ジェニエニさんが来ている事に全く気づかなかった私もどうかと思いますが(笑)。

私の左隣に座っていたちぇぶさんも、もちろんジェニエニに握手してもらったのですが、
「ジェニエニさんに握手してもらったのは嬉しいけど…。
前に観たジェニエニさんに握手してもらえたら、なお嬉しかったなぁ…」
複雑な心境の様子です(笑)。

***

そして終演後は、大はしゃぎ&舞い上がりの時間にさらに追い打ちをかけるプレゼントが!
夏休み限定スペシャルということで、「CATSうちわ」をもらっちゃいましたー☆☆☆

いただいた図柄は泥棒猫・マンゴジェリーとランペルティーザ♪
大はしゃぎの限界を超えていたとろりんさん、なぜか劇場裏の駐車場で
「著者近影」を撮影(笑)。


夜空に燦然と輝く「CATS」イルミネーションとともに。
(左手小指と薬指の動きがなんかヘンですけど…)

カメラマンとしてむりやり撮影させられていたちぇぶさん、ご苦労様でした。

*****

と、言うわけで、感動と興奮と大はしゃぎの一夜は終わりました。
CATSは舞台と一体化して楽しむ事が一番の醍醐味です。
この回転席は、その醍醐味を存分に堪能できる絶好の場所です。

ああ、早くもまたCATSが観たくなってしまいました。
もちろん、狙うのは回転席!!あの興奮はやみつきになりますよ!!

ついでにコチラも、ぽちっとな。

ミュージカルCATSについてもっと知りたい方は、
劇団四季ステージガイド CATSへ。

【当日の出演者】
グリザベラ: 早水小夜子
ジェリーロラム=グリドルボーン: 遠山さやか  
ジェニエニドッツ: 礒津ひろみ
ランペルティーザ: 磯谷美穂
ディミータ: 飛田万里
ボンバルリーナ: 松下沙樹
シラバブ: 小粥真由美
タントミール: 河西伸子
ジェミマ: 王 クン
ヴィクトリア: 金井紗智子
カッサンドラ: 大口朋子

オールドデュトロノミー: 石井健三
アスパラガス=グロールタイガー/バストファージョーンズ: 田島雅彦
マンカストラップ: 田村雄一
ラム・タム・タガー: 福井晶一
ミストフェリーズ: 松島勇気  蔡 暁強
マンゴジェリー: 百々義則
スキンブルシャンクス: 李 涛
コリコパット: 牛 俊杰
ランパスキャット: 三宅克典
カーバケッティ: 劉 志
ギルバート: 張 文瀟
マキャヴィティ: 赤瀬賢二
タンブルブルータス: 村瀬美音


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コメント 8

ゆうき

とろりんさん、こんばんは~。私はまだCATSを見たことがなく、最近ようやく来年1月(!)のチケットを取りました。回転席ではないのですが、後学もかねて楽しく読ませていただきましたー。「アイーダ」のラダメスで福井さんに落ちた私は、ウィンクなんかされた日には、もう腰くだけですきっと(笑) 
by ゆうき (2006-08-21 21:50) 

はなみずき

とろりんさん、回転お疲れさまでした! でもとろりんさんの感動のプリント、すごいですね~。私は興奮すると記憶が飛んでしまうので、具体的な描写ができないんですけど、レポを拝読していると、とろりんさんの鼓動や見ている景色が克明に伝わってまいります。CATS団扇もお宝ですね! 人によって図柄が違うのですか? 
by はなみずき (2006-08-22 08:41) 

★とろりん★

ゆうきさま、こんにちは~☆
久しぶりのコメント、とても嬉しいです!
ありがとうございます。
とうとう初CATSですね!!楽しみですね~。
ゆうきさまがラダメスの福井さんに落ちたのと同じように、
私は大阪公演のマンカストラップの福井さんに落ちました(笑)。
ゆうきさまが観劇される時も、福井さんが出演されますように!
by ★とろりん★ (2006-08-22 09:39) 

★とろりん★

はなみずきさま、こんにちは~☆
具体的な描写というか、擬態語や擬音語が多いですよね。
「うおおぉぉぉ」とか、「ぐふふ」とか「きゃほーい」とか(笑)。
団扇は皆さん、同じキャラクターの図柄をもらっていました。
日替わりでキャラクターが違うのかなー、と思います。
by ★とろりん★ (2006-08-22 09:41) 

ちゃ~こ

とろりんさん、初めまして。ちゃ~こと申します!
回転席デビューおめでとうございますっ♪私もまだ2回しか座ったことないのですが、本当に楽しい席ですよね!
私も先日、回転席で回転しながら観劇してきました・笑。
★福井タガー、かなり男前ですよね♪♪

では、またお邪魔させていただきたいと思います☆
by ちゃ~こ (2006-08-27 10:59) 

★とろりん★

ちゃ~こさま、はじめまして!ようこそおいでくださいました。
CATSはどのお席からでも楽しめるように工夫がたくさん
されていますが、やっぱり一番の醍醐味は回転席ですね。
次回はいよいよ福井タガー(逆指名)の相手役デビューを
狙います!!(笑)
またお越し下さいませ☆
by ★とろりん★ (2006-08-27 13:10) 

itigo

こんにちわ。今回のレポもとっても楽しかったです。
読んでるだけでコッチまで楽しくなりました。
回転席、来年の2月に私も初めて座ります!今からかなり楽しみです。
一度回転席に座りたい!という希望は叶いそうなので
次はタガー連れ去りを目指そうかと思います(笑)
それまで東京公演続けて欲しいです・・・
by itigo (2006-09-01 08:48) 

★とろりん★

itigoさま、お久しぶりです☆
いやー、本当に、回転席はやみつきになっちゃいますよ!
特に我々のような熱烈CATSファンにしてみれば(笑)。
2人でタガー連れ去りの夢が叶いますよう、
今から女を磨いておきましょうね~(笑)
by ★とろりん★ (2006-09-02 11:32) 

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