中村 克 『最後のパレード 「ディズニーランドで本当にあった心温まる話」』 [Books]
最後のパレード 「ディズニーランドで本当にあった心温まる話」
- 作者: 中村克
- 出版社/メーカー: サンクチュアリパプリッシング
- 発売日: 2009/02/26
- メディア: 単行本
「読んだ人の96%が涙を流した」と言われる、こちらの本。ワタクシ、見事にその96%の中に入っております(笑)。
泣きました。この本、泣きました。
まずは三省堂本店で平積みされていたのを発見し、「こ~ゆ~『お涙頂戴モノ』、最近多いよね~。ディズニーランドも出すなんて~」と思いつつも、最初のお話をチラ読みした瞬間・・・
いきなり涙が、どぼーーっっっ!!(笑)
こ、これは今までの「お涙モノ」とはまったく違うっと衝動買いし、帰りの電車の中で読み始めたところ・・・。
この日の夕方、○急線車内でぐっすんぐっすん鼻をすすりまくっていた女子を目撃した方。おそらくそれは私です
頭の中では、「やばいっ、公衆の面前で泣いてしまうのは恥ずかしいっ」と分かっているのですが、とにかくページをめくる手を止められず、そしてページをめくるたびに、電車の中にもかかわらず嗚咽(笑)。そして家でゆっくり読み返して、今度は一目をはばかることなく、思う存分号泣。(爆)
東京ディズニーランド社員として勤務していた著者が、来園者(ゲスト)から寄せられた手紙を中心に、一部キャスト(ディズニーランドで働く人は、「キャスト」と呼ばれます)による思い出等もまとめて、それぞれのお話を1~3ページずつ区分して紹介されています。
量としては、帰りの通勤電車で読了できるほどの分量です。ところがその中に詰まっている幸福感、感動の分量と密度はケタ外れ。キャストの対応に、「ここまでっ、ここまでするのか、TDL(TDS)」と驚愕しつつ、キャストの優しさとサービス精神、プロ意識に、また涙があふれてきます。
いちばん深く心を突いてきたのは、「いつまでも宝物」というお話。
これ、いつ読んでも号泣です。
ひとりのお父さんが、息子の落とし物を探してインフォメーションセンターへやってきました。その落とし物とは、ディズニーキャラクターのサインを集めたサイン帳。キャストはもう一度来てくれるようにとお父さんにお願いし、捜索を開始。しかし、探し物は見つかりませんでした。
もう一度、ディズニーランドを去る前にやってきたお父さんに、キャストは…?
ここまでお話すると、だいたいどういう結果になるのか、想像できますよね。
ところが、このお話には想像通りの結末の後、さらにもうひとつの結末が用意されているのです。私はこの話を読み終えると、毎回ボロボロです(笑)。
もうひとつ好きなのは、「ミッキーとミニーのご挨拶」。ディズニーワールドのトップ娘役(笑)、ミニーマウスと視覚障害を持つゲストとの温かい交流を描いた短いお話ですが、これもほのぼのしますね~。他にも妊婦さんを励ましたり、ミニーさんはやっぱり、いつでもどこでも夢の世界のマドンナです。
この本を、どぼどぼ涙をこぼしながら読んだ後は、いつも「プロフェッショナルとは何か」と考えさせられます。
プロフェッショナルとは、「大切なのは、成熟すること」という文章を読んだことがあります。それに続く、「『上手くできるようになる』だけでなく『ひと味違う付加価値』を生み出せるようになること」という言葉に深く共感しました。
マニュアルをこなすだけではなく、それを超えたところに本当の「サービス」が見えてくる。「プロフェッショナル」とは、自らの進歩と同時に付加価値を見つけ出すことが出来る人、なのかもしれません。
ディズニーの世界では、「ゲストの夢を壊さないこと」が、キャストの間でいちばん大切にされているルールなのだそうです。このルールを守るために、それぞれが「付加価値」について徹底的に追求して、実践しているのでしょうね。
これを読んで、ますますディズニーランドに心惹かれるようになりました。
今日も、たくさんのやさしい奇跡がきらめきますように。
この本の内容、盗作だそうですよ
by 通りすがり (2009-04-29 00:30)
通りすがりさま、
コメント、ありがとうございます。当面、出荷停止だそうですね。報道以来、関連のワード検索でお越しくださる方も多いのですよ。
by ★とろりん★ (2009-04-29 14:17)