発表!! カンゲキ☆アワード2009 [アワード]
年々、「何とかこぎつけた」感が切実になってきている(汗)「カンゲキ☆アワード」、今年もどど~んと発表いたします!!
ちなみに昨年度はこのような結果でした。
それでは、まいりましょう!!「発表!!」からお入り下さい。「→」の後はそれぞれの記事にリンクしております。
☆作品賞☆
ロマンチック・レビュー 『Amour それは…』
→記事
前宙組トップコンビ、大和悠河&陽月華のサヨナラ公演のショーです。
ガンガン迫ってくるスピード感やパッショネイト感満載で攻める展開の作品が多い最近の宝塚で、ゆったりと古風で甘美なレビューは新鮮でしたし、「あ~、これが宝塚だよなぁ~」としみじみ思ったショーでした。宝塚のショーの王道をいった作品です。
のっけから大階段が登場する華やかなプロローグに、古典的な恋物語をモチーフにした「トリスタンとイゾルデ」、ラテンの熱さが充満する「フロリダ」、正統派の燕尾服の紳士と美しいドレス姿の淑女が優美に舞い踊る中詰、退団者を熱く見送るスパニッシュ、これぞタカラヅカ!という夢のようなデュエットダンス、黒燕尾の男役勢揃いによる大階段での群舞・・・。
砂糖菓子のように甘さと優しさ、美しさ、華やかさ、夢々しさのバランスが絶妙でした。
また、覚えやすい主題歌も良いですよね~。終演後は毎回、「アム~ル それは~ 愛する喜び~♪」と鼻歌まじりにルンルンんと家路についていたことを思い出します。
観れば観るほど、大和や陽月、宙組卒業生の事を思って切なく、寂しくなるばかりでしたが、その反面、観るほどに幸福感をかみしめることの出来たショーでもありました。
観るほどに甘くて美しい夢を見せてくれた『Amour それは…』、ありがとう!!
☆主演女優賞☆
凪七瑠海(月組東京公演『エリザベート』)
→月組公演『エリザベート』記事
トップ娘役不在であった月組で、宝塚歌劇の家宝とも言える『エリザベート』タイトルロールを娘役として勤めてしまった宙組新人男役。
月組は娘役の人材が豊富ですし、『エリザベート』は娘役が胸を張ってタイトルロールを勤められる数少ない作品。やっぱりエリザベート役は月組の娘役から選出して欲しかったという気持ちは今でもありますが、それは歌劇団に対する思いであって、それを差し引いても、魂のこもった凪七のエリザベート役は、やはり素晴らしかったです。
いろいろな意味で追いつめられた凪七の状況が、エリザベートという役の本質と見事に相乗効果を生み出し、観る者を惹きつけてやまないエリザベート像を創り上げたという事に、心から大きな拍手を送りたいと思います。
今は宙組に戻り、新人公演初主演、来年はバウホール初主演も控え、劇団の期待とファンの注目を一身に受けている凪七。彼女らしく、焦らず伸びやかに育っていって欲しいと思います。
☆主演男優賞☆
尾上菊五郎
→歌舞伎座さよなら公演五月大歌舞伎の記事
音羽屋さん、ついにキターーーーーッッッ!! (゚∀゚)ノ
ご子息の菊之助丈に続いて、ついにアワード史上初の主演男優賞親子制覇です!!(ちなみに菊之助丈は、2005年に主演男優賞をお贈りしております)ナイス音羽屋!
十月大歌舞伎(記事がアップ出来ておらず、すみません…)の『義経千本桜』で見せた狐忠信にももちろん感動したのですが、今回いちばんの受賞ポイントは、五月大歌舞伎の『夕立』。(爆)
あの、水が滴りすぎるのも程がありすぎる(ヘンな形容詞)色気炸裂の菊五郎丈…思い出すだけで鼻血が出そうになるのはどういうわけでしょうか(自爆)。音羽屋さん、ほんっと~に、ものすっごい色気でした!!
いや~、天下広しと言えども、あれだけ悪党なのに、あれだけ強烈な色気と危険な香りを漂わせているのに、あの流し目で見つめられたら、簡単についていってしまいますよ~♪(あほ)
色悪という役柄は、歌舞伎独特の倒錯美の特徴ですよね。その危うさと紙一重の色気をいかんなく発揮しまくった音羽屋さん、来年もムーディーな舞台(何じゃそりゃ)を期待してますんでっっ!!
☆助演女優賞☆
鷲尾真知子
→『天切り松 第三夜』の記事
→『エンバース~燃え尽きぬものら』の記事
いや、本当に彼女は巧い!!あの小柄な身体全身からにじみ出る「役者」のオーラは圧倒的。その上、役によってそのオーラの雰囲気をガラリと変えてくるのですから。
『エンバース…』で演じた主人公の乳母ニーニ役は、冒頭と最後にしか出番がない中、見事な存在感。冒頭では物語の鍵となる重要な科白を任されています。あの科白をあれほど的確に、まっすぐに投げかけることが出来る人はそういません。
そしてクライマックス、主人公をそっと抱きしめるニーニの、慈しみと愛情にあふれた表情。まるで聖母マリアの微笑みを観ているかのように神々しく、美しい表情でした。
☆助演男優賞☆
益岡 徹
→『エンバース~燃え尽きぬものら~』の記事
『エンバース』、見事に助演賞を制覇!
いや~…苦悩する姿が素敵でした…。
長塚京三さん演じる主人公に、長年にわたる苦悩や疑問を一気にをぶつけられる役。出番のほとんどの時間は、舞台正面に置かれた椅子に座って前方(客席)を見据えたまま、長塚さんの発する言葉を聴き入るだけという難役。
こういう「受け」の演技は本当に難しいなと思うのと同時に、それを演じぬいた益岡さんの高い集中力には脱帽。時々何かを言おうとして口をつぐむのですが、その時にかいま見せる、あえいだような表情に若干ときめいてしまったことを、ここに告白します(爆)。
☆ベストカップル賞☆
大和悠河&陽月華 (元宝塚歌劇団宙組)
→サヨナラショーの記事
タニウメ、カンゲキ☆アワードのベストカップル賞2連覇です!!(昨年度の記事は、コチラ)
誰もが想像すらしていなかった、突然の退団発表。タニウメは、この世のものとは思えないキラキラ☆オーラとピュアで美しい笑顔を残して、旅立っていきました。
ありえないほどに無垢で、ありえないほどに王子様オーラが漂っていた男役・大和と、男役よりもキレのある男前なダンスときめ細やかな芝居で魅了した娘役・陽月華。本当に短い間でしたが、この2人が宙組でトップコンビになってくれて、本当に良かったです。
ありがとう、タニウメ。
☆敢闘賞☆
山本泰太郎
→第44回青青会の記事
→横浜能楽堂『山鳥』の記事
長年積み重ねてきた実力の成果が、ついに光を放ち始めた。
今年の泰太郎師の舞台を観ていて、感じました。
ぐんぐんと実力をつけて「今、伸びてますっ!」感が目に見えて感じられる若手チーム末っ子の則秀師(記事はコチラ)に対して、若手筆頭の泰太郎師の歩みは、堅実かつ着実そのもの。石垣のように、ひとつひとつの経験をじっくりきっちり積み重ねてきたものが、ついに形となって姿を現してきたような印象を抱きます。
44回青青会で演じた『因幡堂』では、酒飲みの妻に振り回される男をイキイキと演じておられ、『山鳥』の間狂言でも、朗々と響く声が、かえって野山に広がる寂寥感を感じさせて秀逸でした。
これから泰太郎師がどのような方向を目指していかれるのか…。とてもとても注目しています。
☆新人賞☆
塩津圭介
→第5回若者能『船弁慶』の記事
「若者の、若者による、若者のための能」をコンセプトに掲げて開催されている公演、「若者能」。開演前の解説とおはなしはとても解りやすくてテキパキとしていて、才気煥発な青年というイメージです。
『船弁慶』では、後シテ(平知盛の霊)を。これが、技術的にな未熟でありながら、知盛の激しい怒りが、悟りの境地へと昇華されていく様子を、わずかな時間の中で感じさせたのは素晴らしかったです。最後に、あのような静謐さを見せて去っていくと知盛の霊は始めて見ました。若く芸の道に邁進している今だからこそ、はからずも現れた瞬間でした。
☆団体賞☆
宝塚歌劇団月組『エリザベート』霊魂チーム
→月組公演『エリザベート』の記事
・・・どんなチームやねん。(すみません、手元に資料がなくて…m(_ _)m)
煉獄の場面で白い仮面をかぶって、不気味な踊りを見せるのですが、これが一糸乱れぬ美しさで迫力があって、本当に涙が出そうになりました。クライマックスのトート(瀬奈じゅん)とフランツ(霧矢大夢)の対決をドラマチックに盛り上げました。
☆特別賞☆
城咲あい (宝塚歌劇団月組)
→『Apasionado!!』の記事
→『エリザベート』の記事
宝塚月組の中堅娘役スター。12月27日をもって卒業しました。
彩乃かなみ退団後、トップ娘役空位という珍しい事態となった月組。それまで2番手娘役の立場を確立していた城咲の思いを推し量ることはできません。それでも与えられた役に常に全力投球する姿は、「娘役の鑑」でした。
『Apasionado!!』では、トップ娘役に変わる位置として、妖艶な美女からたおやかな娘役まで、八面六臂の大活躍。『エリザベート』では皇太后ゾフィーとして芝居巧者ぶりを見せつけました。
どんな時も凛と顔を上げて、前を向いて走り続けていた彼女の舞台は、力強く、誇り高く、そして華やかで美しかった。
なぜ彼女がトップ娘役になれなかったのか・・・言っても仕方のない事だけれど、やるせないです。
あいちゃん、どうか幸せに。
いかがでしたでしょうか?皆様の予想は、当たりましたか~?ちょっとやっぱり、宝塚に偏りがちですかね(汗)。
今年もたくさんのカンゲキを味わう事が出来ました。ありがとうございましたー!!
続いては・・・そう!スター☆オブ・ザ・イヤー!!今年、とろりんの心を最も激しく打ちのめしカンゲキの嵐に巻き込んだ(何かパッショネイトな表現ですね>笑)人に贈られる、独断と偏見満載のアワードです。
こちらは12月31日17時に発表予定です!!乞うご期待~!!(予約投稿ってありがたいですね・・・)
作品賞、予想的中です! 1ヶ月ほどまえから◎つけてました。ちょっと接戦になるかなぁ、とも思ったのですが、やっぱりこちらに賭けて良かったです。(倍率何倍?!)
主演男優賞は予想外…。はずしました…。でも、贔屓の音羽屋さんが受賞されて、嬉しいで~す。自分でも、今年1年のカンゲキを振り返り、「5月…5月は、と・・・。」とプレイバックした途端、とろりんさんとの「音羽屋炎の色気トーク」を思い出してしまいました(笑)。ちょっとテンション上がる色気ですよね(意味不明)。
スター・オブ・ザ・イヤー、かなり高額で賭けてますので、よろしくお願いしますよっ! (倍率何倍?!)
by はなみずき (2009-12-30 07:39)
はなみずきさま、
コメント、ありがとうございます!!
予想的中、お見事です!!この記事は予約投稿でした。さすが歌劇道の師匠!!以心伝心でしたねっ☆『Amour…』はオーソドックスで品があって、宝塚のショーらしいショーだったと思います。
「音羽屋炎の色気トーク」(笑)、盛り上がりましたよね~!!この話題が出るたびに変なテンションになってましたよね(笑)。本当に、我を忘れる色気でした。
スター☆オブ・ザ・イヤーは、大晦日の17時発表(更新)予定です!!はなみずきさま、連勝なるか!?皆様、!乞うご期待ですっ☆(倍率は何倍にしよっかな~←あんまり考えてなかったらしい)
by ★とろりん★ (2009-12-30 18:53)
今年は、ブログを通じてお世話になりました。
とろりんさんのブログは、とても勉強になります。
2010年も宜しくお願い申し上げます。
良いお年をお迎えください。
by Krause (2009-12-31 12:01)
Krauseさま、
nice!とコメント、ありがとうございます!!
お仕事も趣味(家業?)も楽しみながら日々を過ごされているKrauseさまのブログに、私も学ばせていただく事が多くありました。ありがとうございました!!万理沙ひとみさんのおばあ様の記事、御血縁の方にお渡しできて本当に良かったですね。
来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。
by ★とろりん★ (2009-12-31 15:03)