SSブログ

沖縄の旅 (4)斎場御嶽(せーふぁうたき) [旅]

035.JPG
琉球王国最大の聖地とされている「斎場御嶽」。「せーふぁ」は沖縄の言葉で「最高の」という意味があるそうです。

琉球王国は祭政一致の体制をしいており、神職も階級化されていました。琉球国王の血縁(主に姉妹)にあたる女子が最高位の神職「聞得大君(きこえのおおきみ)」として君臨し、琉球国王と国土の守護神として崇められていました。

斎場御嶽は、新しい聞得大君が就任する儀式「御新下り(おあらおり)」が執り行われていたそうです。

大あわてで斎場御嶽に向かい、到着したのは17:30。なんと、閉館時刻ぴったり。それでも諦めきれず、窓口にすがりついて「東京から来たんですぅぅ、今日しかチャンスがないんですぅぅ[もうやだ~(悲しい顔)]」と泣いて頼み込み、なんとか入場させてもらえました。よい子のみんなは、ちゃんと開館時間内に行きましょうねっ☆(←反面教師)

036.JPG
御嶽へ向かう道。

周辺の森林一帯が、聖域となっています。ほとんど原生林に近いような中を進んでいくので、歩きやすく、すべりにくい靴でお越しになることをオススメします。

かつて御嶽は男子禁制で、国王であっても御嶽の入口(御門口:うじょーぐち)より内部に入るときは、着物の衿を女性の様式に改めたそうです。(ちなみに斎場御嶽は女性であっても一般庶民が入るのは禁じられていました)

046.JPG
三庫理(さんぐぅい)

巨大な岩盤がずり落ちて、ちょうど三角の洞門を作っています。

洞門を抜けると、もっとも格式の高い拝所とされる「京のはな(チョウノハナ)」があります。かつては全ての方角が岩盤で囲まれ、天上に向かって拝む場所だったそうです。近世になって岩盤の一部が崩れ、久高島(くだかじま)が見えるようになりました。現在は久高島遙拝所もあります。

051.JPG
「京のはな」から見える久高島

久高島は、琉球王国開闢に関わる女神アマミキヨが降臨した島として知られ、今でも「神の島」として多くの人の信仰を集めているそうです。

大人が3人も入ればいっぱいに感じる空間なのですが、洞内を抜けて久高島を視界にとらえた瞬間、爽やかな海風が吹き込んできて、とても穏やかな気持ちになりました。

琉球最高の聖域ということで、
首里の玉陵で感じたような、心がキッと引き締まるような清冽な空気が張りつめる空間を想像していたのですが、ゆりかごであやされているような、やわらかくやさしい空気にふわりと包まれるような感覚でした。女性が司っていた領域だからでしょうか。

琉球の歴史でもっとも神聖な場所として大切にされてきた斎場御嶽。少しの時間でしたけれど、心を鎮めて、厳粛な気持ちで向き合えたのは、とても幸せなことでした。

斎場御嶽については、コチラのサイトを参考にしました。
斎場御嶽:沖縄県南城市



※ブログ開設以来、記事が1000本を超えました!がむしゃらに沖縄の旅レポを更新していて、気がつけばちょこっと過ぎ去ってしまいましたが(苦笑)。これまでお越しくださった皆様に支えられてこそだと、心より感謝しております。ありがとうございます。今後とも、よろしくお願いいたします。とりあえず、当分は沖縄レポが続きます(笑)。


nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

nice! 3

コメント 2

mami

とろりんさん、記事が1000本超えとのこと、おめでとうございます。いつも渾身のレポ、楽しく読ませていただいています。こんな濃い記事を1000本だなんてすごいです!これからもお仕事お体に差し障りのないようにがんばって下さいね。
by mami (2011-02-17 00:39) 

★とろりん★

mamiさま、

nice!とコメント、ありがとうございます!!

温かいお祝いメッセージもありがとうございます。毎回、あまりにも全力過ぎて、お読みになる方は疲れてしまうのではないだろうかといつも心配しておりますが(苦笑)、そんな濃さを愛してくださるmamiさまや皆様に支えられてこその1000記事超えだと、心から感謝しております。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします!
by ★とろりん★ (2011-02-17 10:46) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。