青森市 善知鳥神社~アスパム [旅]
青森市、4日目の朝。
前日より雪の量は減ったように見えますが、雪は断続的に降り続いています。
青森旅も、とうとう最終日。
工藤パンにてホットアップルサイダーを飲んで(←もはや日課>笑)、向かったのは青森の街発祥の地とされる、善知鳥(うとう)神社。
『ニッポンの嵐』でも大野智くんがそうしたように、ワタシも旅が無事に終えられることお礼を申し上げるためにお詣りしました。
雪深い参道。
この雪を踏みしめながら歩くのもこの日が最後だと思うと、なんとなく名残惜しい気持ちです。一歩一歩、ゆっくりと雪を踏みしめながら、雪の感触を確かめながら歩きました。
大野さんが興味津津だった手水鉢。
気温よりも水温の方が高いので、湯気が立っているように見えます。
狛犬さん。
あおもり犬と同じくらい、いやそれ以上に高く積った雪帽子をかぶっているのが、ラブリー☆
本殿にて、このたびの御縁と、無事に旅を終えることができる喜びをお伝えし、感謝の気持ちを込めてお祈りしました。
善知鳥神社公式サイトは、コチラへ☆
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「ねぶたの家 ワ・ラッセ」から青函連絡船メモリアルシップ「八甲田丸」をめぐり、青森ベイエリアをぐるりと散策してから、青森県観光物産館「アスパム」へ。
青森ベイエリアでもひときわ注目を集めるユニークで巨大な建物ですが、実は青森県の観光物産施設なのですね~。
13階が展望台になっていて、八甲田山系、青森市内から陸奥湾まで一望できます。
この時はちょっとだけ雪が止んで、結構遠くまで見渡すことができました。
少しだけ時間があったので、アスパム1階のお土産ショップをぶらぶらしていたら、ある小物入れに目が釘付けになっちゃいました。
青森の伝統工芸「こぎん刺し」がほどこされたミニポーチです。
「こぎん刺し」は、青森県津軽地方を中心に江戸時代から伝わる伝統技法です。麻の生地に木綿の糸を使って刺繍していくのが特徴です。ちなみに「こぎん」というのは、農民たちが着用していた野良着のことを意味しているそうです。
江戸時代、津軽地方では綿は貴重品であったため、農民は日常生活に麻布を使った着物で生活するのが一般的でした。しかし麻は繊維が粗いため、津軽地方の冬の寒さをしのぐには限界があります。そのため、麻布の上から麻の糸を使って布目を埋めていくという工夫が編み出されました。
やがて、麻糸よりも丈夫で繊維の密度が高い木綿糸が手に入るようになると、農家の女性たちは刺繍をすることで麻布の布目を埋めていくようになります。これがかえって、冬の寒さだけでなく農作業などでどうしてもおこりがちな着物の摩耗なども防止するようになり、また刺繍のパターンも無数に生み出されて行きました。
こうして「こぎん刺し」が誕生したそうです。一般庶民の智恵とたくましい意思の強さから生まれた伝統なのですね。
アスパムではこぎん刺し体験ができるスペースもあります。嵐・大野智くんも『ニッポンの嵐』で体験していましたが、不器用なワタシは遠慮して、でも何かお土産にひとつ欲しいな・・・と思っていたところに、この可愛らしい小物入れを発見してしまったのでした。
濃い目ながら落ち着いたピンクと言い、幾何学模様のように端正で美しい刺繍の紋様。
目が離せなくなって、迷わず購入しました。とてもお気に入りです☆
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アスパムを出た後は、雪の降る中、「喫茶 マロン」さんへダッシュ。ナポリタンをかきこむようにしていただいた後(汗)、もうひとつ、どうしても行ってみたかった喫茶店へ。こちらのお店は、また後日ご紹介しますね。
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そして、いよいよ青森を離れる時がやってきました。
青森空港へ向かうバスの中から。
以前の記事でも書きましたが、真冬の青森は確かに寒いけれど、それ以上に感動と温もりと優しさがあふれていました。
皆さん、本当に親切な方たちばかりで。バスの運転手さんやたまたま立ち寄ったお店のスタッフさん、通りすがりのおじいちゃん・・・ちょっと困っていると、色々な方がさりげなく声をかけてくださるんです。決して押しつけがましくなく、少し距離をおいた場所からちゃんと見ていて、「本当に困っているな」と感じたら声をかける・・・という。その距離感と空気感が、なんだかすごく心地良いのです。
そんな、何気ない気遣いや優しさ、柔かい笑顔にも助けられた旅でした。
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この季節に青森を旅行する(した)とお話すると、たいていの方から「なんでわざわざこの時期に?」「雪だから大変でしょ?」という言葉がかえってきました。
ワタシとしては、せっかく雪国を旅するのなら、雪の季節に行きたい、むしろ雪の季節に行った方が絶対に面白い、という思いがずーっとありました。
『ニッポンの嵐』で大野さんが旅した季節だから、というミーハーな動機もありますが(苦笑)、その紙面で見た真冬の青森の光景がとても綺麗で。旅するのなら、絶対に雪の季節にしようという気持ちがありました。
勿論、大雪のためにバスの時間が遅れたり、大雪で難儀したりはありましたが、青森に住む方たちは毎日のようにそういう生活を過ごされているわけですよね。自分には縁のない「日常世界」を、少しだけでも、できるだけそこに住む人々と同じ目線で体感したい、というのがワタシの旅のテーマです。
(もちろん、温泉旅行の時は「ひたすらゆっくりのんびり」がテーマなので、ぐだぐだ過ごしていますけれどね>笑)
思い出はたくさんできても、自分で「心が豊かになったなぁ」「なんか価値観が変わったなぁ」と思える旅って、なかなか巡り合えないものだと思います。
ああ、こうして記事を書きながら、本当にすごく良い旅をしたなぁ~・・・と、しみじみ実感しています。
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これにて、青い森の旅物語はひとまず終了です。青森という場所に、少しでも興味を持ってくださる方がいると嬉しいな。
長い間お付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
Special thanks with love to;
リカコさま 「+essence」
とろりんさん、おはお~の♪
青森旅フィナーレですね。とても読みごたえがありました。
ご一緒できなかった3、4日めも充実した内容で余すところなく冬の青森を満喫されたことが伝わってきてうれしく思っています。
冬の青森、たしかにそこに暮らしていると不便でイヤだなと思うことが多いですが、とろりんさんが感じられた青森、手前味噌ですがこんな魅力的で素敵でよいところもあるじゃないの~と新発見した気分です。
私自身もふるさとを見つめ直すよい機会となりました。
来てくださって、このように素敵に伝えてくださって、県民を代表して本当に感謝しています!<(_ _)>
個人的にもお会いできてお話できてよかった。心から、どうもありがとうございました!!
シュトラウスのアップルサイダー、これもまたおいしそう~
新町に行った時は是非寄りたいです。
by リカコ (2013-01-31 09:31)
リカコさま、
こんお~の☆コメントありがとうございます。
シュトラウスさんの「雪の妖精」、工藤パンさんとはまた違ったコクと風味で、カンゲキしてしまいました。ザッハートルテも美味しかった~☆
青い森の旅日記、ようやく大団円を迎えることができました~☆
あれもこれも、とにかく紹介したい場所、お話したい事だらけで、すごく時間がかかりましたが、充実感と達成感でいっぱいです!(どや顔)
たった4日弱の青森滞在でしたが、真冬の不便さや大雪の大変さを体感できたからこそ、夏のねぶたにかける人々の熱い思いも実感できました。そして、あらためて雪国に暮らす人たちを尊敬するとともに、日本という国の多様さ、多彩さ、そしてその土地に住む人々のたくましさと朗らかさをあらためて感じることができる旅となりました。
何回も申し上げていますが、リカコさまが青森にお住まいだったからこそ、今回の旅を決意することができました。気軽に現地の事を相談できるだけでなく、ナビゲートしてくださる方がいるのといないのとでは、不安や心配の加減が全く違いますもの!お会いできて、おしゃべりすることができて、嬉しかったです!
こちらこそ、本当に本当にありがとうございました!
by ★とろりん★ (2013-01-31 20:17)